ヒューストン・ロケッツと司令塔ジョン・ウォールは、双方合意の上で移籍先を探していると伝えられた。しかし、ウォールは今後2年で9170万ドル(約101億円)の高額契約が残り、ロケッツはバイアウトを考えていない状況。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者は、トレードは「ほぼ不可能」と見解を述べている。 トレーニングキャンプまで約2週間と新シーズンの開幕が徐々に近づくなか、ウォールは今月末からのキャンプにはロケッツの一員として参加予定。しかし、シーズン開幕後の試合には出場しないと、『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者が先だって報じた。 ウォールはラッセル・ウェストブルック(現ロサンゼルス・レイカーズ)とのトレードで、2020年12月にワシントン・ウィザーズからロケッツへ移籍。2019年2月に自宅で左アキレス腱を断裂し、リハビリのために2019-20シーズンを全休していたものの、復活した昨季は40試合に出場して、平均20.6点、3.2リバウンド、6.9アシスト、1.1スティールを記録した。 ただ、ジェームズ・ハーデン(現ブルックリン・ネッツ)が開幕直後にチームを去ったことで、昨季ロケッツは17勝55敗と低迷。とりわけラスト53試合では7勝しか挙げられず、本格的な再建に舵を切ることになった。 双方合意の上でウォールの移籍先を探しているとされるが、『ESPN』のウォジナロウスキー記者は同局の番組『Sports Center』で、この動向の行く末を展望している。 「2年総額9000万ドル(約99億円)以上の契約が残っているジョン・ウォールのトレードは、ロケッツがドラフト1巡目指名権を複数つけても構わないと決断しない限り、ほぼ不可能だと思う。シナリオは読めない。ジョン・ウォールがお金を優先し、バイアウトに合意しない間はヒューストンにいるだろう。でも今、彼はそれ(バイアウト)をしたくない」 再建を進めるロケッツとしては、ウォールとの決別のためだけにドラフト指名権を手放すのは得策ではない。最終的にお互いの理に適うのは、バイアウトになるかもしれない。