日本時間6月10日(現地9日)、フェニックス・サンズ・アリーナでウェスト第1シードのフェニックス・サンズ(51勝21敗)と第3シードのデンバー・ナゲッツ(47勝25敗)によるカンファレンス準決勝第2戦が行われる。ナゲッツは第1戦、第3クォーター残り7分34秒まで72-63とリードしていたが、そこからサンズに25-7の猛攻を許して最終的に105-122で敗れた。 敵地での1勝を狙うナゲッツは、今季のMVPに輝いた“ジョーカー”ことニコラ・ヨキッチの奮起がポイントになる。今プレイオフでは平均31.4得点、10.3リバウンド、4.3アシストとダブルダブルを記録しているが、第1戦は苦手にするディアンドレ・エイトンと対峙し、22得点、9リバウンド、3アシストと平凡な成績に終わった。ヨキッチは試合後の記者会見で「自分たちの思惑通りに行っていない時こそ、僕が積極的に攻めなければいけなかった」と、チームとしてFG成功率30.4%(7/23)と精彩を欠いた第3クォーターの出来を悔やんだ。 ヨキッチがのプレイにおいて注目したいのがアシスト数だ。今プレイオフで敗戦した3試合では平均1.7アシストだったのに対し、勝利した試合では平均6.3アシストとその差は歴然だ。ポイントガードのジャマール・マレーを怪我で失ったことで、エースと司令塔の二足のわらじを履くヨキッチ。マレー以外にもオフェンス面で頼りになるウィル・バートンにPJ・ドジアーも不在と負担は大きいが、持ち前のスキルとセンスで試合をコントロールすることが求められる。 ヨキッチ以外では、キーマンとしてナゲッツのアーロン・ゴードンを挙げたい。第1戦はFG成功率57.1%(8/14)と高確率でシュートを決め、チーム2位の18得点をマークした。注目すべきは、そのうちの8得点がデビン・ブッカーとのマッチアップ時に挙げたものだったという点だ。ブッカーがマークについた際は身長203 cm、体重107 kgというサイズを活かしてペイントに仕掛け、4本中3本のシュートに成功。効率よく得点を重ねた。今プレイオフではリーチを活かしたディフェンスに注目が集まるが、再びオフェンスでもインパクトを残せればシリーズの流れを変えることができるかもしれない。
■デンバー・ナゲッツ対フェニックス・サンズ 日時:日本時間6月10日(木)午前10時30分 会場:フェニックス・サンズ・アリーナ 解説:佐々木クリス / 実況:加藤暁