日本時間6月9日(現地8日)、ビビント・スマート・ホーム・アリーナでウェスト第1シードのユタ・ジャズ(52勝20敗)と第4シードのロサンゼルス・クリッパーズ(47勝25敗)によるカンファレンス準決勝が開幕する。レギュラーシーズンの対戦ではジャズが2勝1敗と勝ち越しているが、うち1勝はクリッパーズのカワイ・レナードとポール・ジョーズが欠場していた。今シリーズの注目ポイントを紹介しよう。
ジャズのドノバン・ミッチェルとクリッパーズのレナードのエース対決は必見だ。ミッチェルは右足首の捻挫でメンフィス・グリズリーズとのプレイオフ1回戦の初戦を欠場したが、第2戦で復帰すると4試合で平均28.5得点とチームを牽引した。対するレナードも、7戦までもつれたダラス・マーベリックス相手の1回戦で平均32.8得点、FG成功率60.5%、3ポイント成功率43.2%を記録するなど絶好調だ。レナード唯一の不安要素は、中1日で今シリーズを迎えること。丸5日間の空きがあったミッチェルに対し、レナードは激闘を繰り広げた1回戦の疲労がどこまで蓄積されているか気になるところ。
その上でクリッパーズでは、ポール・ジョージの活躍がポイントになりそうだ。1回戦のラスト2試合では平均21得点、9.5リバウンド、8アシストとオールラウンドな活躍を見せた一方、FG成功率36.7%、3ポイント成功率26.7%とシュートタッチに苦しんだ。レナードは厳しくマークされることが予想されるため、相棒である“プレイオフP”ことジョージには積極果敢に得点に絡んでいくことが求められる。
現在は解説を務めるNBAレジェンドのチャールズ・バークレーが、 “If you live by threes, you’ll die by threes(勝つのも負けるのも3ポイントシュート次第)”というフレーズを良く用いるが、それは今季のジャズに当てはまる。レギュラーシーズンでは平均試投数(43本)、成功数(16.7本)がともにリーグ1位。プレイオフに入って以降も、出場16チーム中、堂々1位(41.4本/16.8本)に立っている。今季はプレイオフを含め4割以上の確率で3ポイントを決めた試合で29勝4敗と圧巻の勝率を誇るだけに、その出来は勝敗に直結するだろう。 対するクリッパーズも、レギュラーシーズンで3ポイント成功率1位(41.1%)と長距離砲を得意にしている。プレイオフでは37.3%に落ちているが、1回戦第7戦で7本決めたマーカス・モリスや、第3戦から先発に抜擢されているレジー・ジャクソンが、レナードとジョージに守備が集中するなか、効率よく3ポイントを決められれば勝機は高まるはずだ。 ジャズはこのシリーズから、制限なしでファンを会場に迎え入れることが決定。ホームで31勝5敗の圧倒的な強さを誇るチームに対し、クリッパーズはどのような戦いを見せるのか。
■ロサンゼルス・クリッパーズ対ユタ・ジャズ 日時:日本時間6月9日(水)午前11時 会場:ビビント・スマート・ホーム・アリーナ