日本時間3月26日(現地25日)のトレード期限に向け、様々な移籍の噂が飛び交うなか、トレード同様に注目を浴びるのがバイアウト市場だ。 チームと選手との間で早期の契約解約で合意し、その後選手が完全フリーエージェント(FA)となるバイアウトは、低迷するチームのベテラン選手に適用されるケースが主となっている。直近ではブレイク・グリフィンがデトロイト・ピストンズからFAとなり、その後ブルックリン・ネッツへの加入が発表された。 バイアウト選手の動向により、シーズンの行方が大きく変わる可能性があるなか、その候補となる選手たちを『ESPN』のボビー・マークス記者が選出。チームとの合意の下、すでに試合に出ておらず移籍が決定的なサンアントニオ・スパーズのラマーカス・オルドリッジと、クリーブランド・キャバリアーズのアンドレ・ドラモンドの2人は、トレードではなくバイアウトになるだろうと見解を示した。 「グリフィンの行き先が決まり、次はオルドリッジとドラモンドだ。大きな契約(オルドリッジ:2400万ドル、ドラモンド:2870万ドル)を持つ元オールスターである彼らのトレードを成立させることは、チームにとって難しいチャレンジになる。スパーズとキャバリアーズの両チームは、見返りとして来季以降も続く契約を受け入れるか、それともバイアウトに合意して将来のキャップシートをクリアにするかを決断しなければいけない。キャバリアーズにとって無理やりトレードを成立させるよりバイアウトをする方がいいだろう。また、スパーズは2014年以降シーズン途中のトレードを実施したことがなく、過去にも選手(パウ・ガソル、デマーレイ・キャロル)をバイアウトしてきた経歴がある」 マークス記者は、契約金の観点からオルドリッジとドラモンドはバイアウトされるだろうと言及。また、その可能性が以前から指摘されていた2人以外では、ニューオーリンズ・ペリカンズのJJ・レディックを候補として挙げている。 「JJ・レディックもデッドラインまでにトレードが成立しなければ、バイアウト候補のリストに入るだろう。ベテランシューターは現時点で2年連続でプレイオフを逃すことが濃厚で、今季終了後には完全FAとなる。これまでに110試合のプレイオフ経験があるレディックだが、オールスター休暇以降、右かかとの痛みで欠場している」 オールスター経験のあるオルドリッジ、ドラモンドに加え、歴代屈指の3ポイントシューターであるレディックがバイアウトされれば争奪戦になることは間違いない。トレードかバイアウトか、実力者たちの動向に今後も注目だ。