今オフにヒューストン・ロケッツは、現チームの基盤を作ったダリル・モーリーGM(ゼネラルマネージャー)と、マイク・ダントーニHC(ヘッドコーチ)と決別し、ラファエル・ストーン新GMとスティーブン・サイラス新HCによる新体制に移行することとなった。 スモールラインナップによる攻撃的なチーム作りを推し進めてきたモーリー前GMとダントーニ前HCがチームを去ったことで、ロケッツの戦術やロスターはどのように変わっていくのか。プレイオフではロサンゼルス・レイカーズのアンソニー・デイビスに圧倒されるなど、改めてサイズ不足を露呈。一部では「主力のジェームズ・ハーデンやラッセル・ウェストブルックをトレードするのでは?」という憶測も飛んでいる。 しかし、ストーン新GMとサイラス新HCのこれまでの発言を聞く限りでは、少なくともハーデンとウェストブルックの放出については可能性が低いようだ。11月5日(日本時間6日)に行われた2人の就任会見のなかで、ストーン新GMは今後のチームの方向性について以下のように語っている。 「これまでの8シーズン、我々は優勝を目標にしていた。なぜなら、ジェームズ・ハーデンがチームにいたからだ。そして、我々のチームにはまだハーデンがいる。だから、我々の目標が優勝であることに変わりはない。ハーデンのような選手がいれば、目標まで半分の距離にまで到達したようなものだ。その他の要素に関しては、スティーブン(サイラス)らと共に詰めていくことになる。だが、我々は重要なピースをすでに持っている」 また、サイラス新HCは『ESPN』の『First Take』に出演した際に、主力2人を中心としたチーム作りを進めたい意志を明らかにしている。 「ジェームズ(ハーデン)はチームの大黒柱だ。ヘッドコーチ就任に関する面談をしていた頃に、私はジェームズとラス(ウェストブルック)の2人とも話をした。その時、私は彼らに『私がこの仕事を受けたいと思う理由は君たちだ』と伝えた。私は、彼らがチームに残ると信じているし、それと逆(放出)の話は聞いていない。それが私の気持ちで、実際にもそうなるはずだ」 2018年にシーズンMVPを受賞したハーデンは、昨季は平均34.3得点、6.6リバウンド、7.5アシストを記録。2017年にシーズンMVPを受賞したウェストブルックは、ロケッツ移籍1年目の昨季は平均27.2得点、7.9リバウンド、7.0アシストを記録した。新指揮官の下、リーグ最高峰のバックコートコンビはどのようなプレイを披露するのか。