アダム・シルバーNBAコミッショナーが、来シーズン開幕が遅れることによって来夏に予定されている東京オリンピックにNBA選手が出場できない可能性について言及した。 NBAは当初、2020-21シーズンの開幕を12月1日(同2日)に予定していたが、クリスマス以降に変更となる噂が浮上。シルバー・コミッショナーはNBAファイナル開幕前の会見で、来年1月までずれ込む可能性を示唆していた。
シルバー・コミッショナーは10月2日(日本時間3日)に『NBA TV』に出演。東京オリンピックに関するコメントを、『ESPN』のティム・ボンテンプス記者が伝えている。 「東京オリンピックへの対応についてはリーグで協議するつもりだ。私個人の考えとしては、来シーズンの開幕が遅れて、シーズンが夏にずれ込んでも、オリンピックのためにNBAが中断することはないだろうと思っている。なぜなら、オリンピックに出場する選手たちは、オリンピックの期間だけ東京でプレイしたら良い、というわけにはいかないからだ。彼らはオリンピックに向けてトレーニングキャンプをする必要があるし、オリンピック終了後に休息を取る必要もある」 「アメリカ代表チームにはNBAから多くの素晴らしい選手を送り込むことができる。だが、他国の代表チームにもNBAのスター選手がたくさんいる。もし彼らが代表チームに参加しなかったら、その国々の代表チームにとっては大きな打撃となるだろう」 世界で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で先のことは予測がつかない状況。シルバー・コミッショナーは時勢を見極め、臨機応変に対応していく構えを示している。 「今は非常に特別な状況なので、たとえ私たちがオリンピックに向けた計画を立てたとしても、来年の夏に世界の状況が一変しているかもしれない。だから、今は型にはまったすべてのルールを一旦置いておいて、全員で着実に調整していく必要がある」 NBAのシーズンが来夏にずれ込んだ場合は、ワシントン・ウィザーズの八村塁は東京オリンピックで日本代表としてプレイすることが難しくなってしまうが、果たしてどのような体制となるのだろうか。