フィラデルフィア・76ersのエルトン・ブランドGM(ゼネラルマネージャー)は10月2日(日本時間3日)、前ロサンゼルス・クリッパーズHC(ヘッドコーチ)のドック・リバースがフランチャイズ25代目の指揮官に就任したことを正式発表した。 76ersは今プレイオフ1回戦でボストン・セルティックスに4連敗で敗退を余儀なくされ、8月24日(同25日)にブレット・ブラウンHCを解任。9月28日(同29日)にクリッパーズ退任が決まったリバースの代理人にすぐさまコンタクトを取り、9月30日(同10月1日)にフィラデルフィア市内でジョシュア・ハリス、デイビット・S・ブリッツァーをはじめとする76ersのオーナー陣とリバースが面談。クリッパーズHC退任からわずか3日で合意に至った。 1999年にNBAで指導者の道を歩み始めたリバースは、これまでオーランド・マジック、ボストン・セルティックス、クリッパーズを指揮し、歴代11位となる通算943勝をマーク。クリッパーズでの7年間では564勝356敗の高勝率(63.1%)を残した。また、21シーズン中、プレイオフに16回出場しており、ポストシーズン91勝は現役HCで2位、歴代7位を誇る。
そんな現役トップクラスのHCを迎え入れることに成功し、ブランドGMは「ドックはNBAで最も尊敬され、成功を収めてきたHCの1人だ。選手たちの可能性を最大限に引き出し、チャンピオンシップ獲得を狙うにあたってチームを勢いづけてくれると信じている」と球団公式サイトを通じて喜びを語っている。 また、リバースも就任の正式発表に際して声明を発表。高校時代に“ドック”と呼ばれるようになった(本名はグレン・リバース)のは、ドクターJ(76ersの往年の名選手ジュリアス・アービングの愛称)のTシャツを着ていたことに由来するだけに、その76ersを指揮することに感慨深さを感じているという。 「私のニックネーム(ドック)に影響を与えたレジェンドが在籍していた、世界的なフランチャイズに加わるチャンスを手にして心底興奮している。フィラデルフィアはスポーツ、そしてそのチームを愛する都市だ。ハードワークを大切にする伝統があり、それはまさに我々がしようとしていることでもある。フィラデルフィアで良い結果を残す準備はできている」 ジョエル・エンビードとベン・シモンズの二枚看板を擁する陣容を、どのように自分のカラーに染めるのか。2020-21シーズンはリバースの手腕から目が離せない。