デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチは、他のビッグマンとは一線を画す多才なプレイでNBAファンを沸かせ、今プレイオフでも平均25.4得点、10.2リバウンド、5.9アシストと活躍している。オールラウンドな能力のなかでも、パス関してはセンター史上最高と評する声も少なくない。そして1970年代後半から80年代にかけて活躍し、かつて“パスが上手いセンター”の代表格だった殿堂入り選手ビル・ウォルトンがヨキッチについて語っている。 2度のNBA制覇を経験し、リーグMVPも受賞しているウォルトンは、『GQ』のインタビューで25歳の万能センターをこのように称賛している。 「ニコラはとても面白い選手であり、私は彼のスーパーファンだ。勝利をもたらす傑出したスキルの持ち主で、多くのことができる。サイズがあり、パワー、機動力、テクニック、知性、創造力に協調性を持っている。また、素晴らしいバスケットボール文化の出身だ」
ヨキッチが卓越したパス能力でチームメイトの力を引き出しているのは周知の事実だが、ウォルトンもその点を高く評価する。 「バスケットボール選手として、自分が他の選手をより良くしていたと言われることが最も素晴らしいことだ。私のヒーローは(セルティックスの英雄)ビル・ラッセルで、彼はコート内外でチームメイトを成長させていた。ニコラは様々なことをしていて、彼にできないものはない。これからは、他の選手と同じく成長を継続していくことがチャレンジとなる」 そして、ウォルトンは「ニコラを見るのを本当に楽しんでいる。彼は美しいスタイルで、美しくゲームをプレイしている」と“ヨキッチ評”を締めくくっている。 現在、ウォルトンはバスケットボール界屈指の人気解説者として活躍中であり、同じポジションの偉大な先輩でもある彼の評価は、ヨキッチにとってもきっと励みになるだろう。