ニューオーリンズ・ペリカンズの新人ザイオン・ウィリアムソンは、1月22日(日本時間23日)のサンアントニオ・スパーズ戦で待望のNBAデビューを果たした。出場8試合で平均19.8得点、7.5リバウンド、2.0アシストと攻撃を牽引しているが、チームメイトたちもその無限の可能性に舌を巻いている。 デューク大から鳴り物入りでNBA選手となったザイオンは、開幕前に右膝半月板損傷で手術を受け、シーズン45試合目にしてようやく初出場。デビュー戦では3ポイント4本成功を含む17連続得点を挙げ、2試合目のデンバー・ナゲッツ戦では迫力満点のダンクやブロックも飛び出すなど、その一挙手一投足が注目されている。 つま先の負傷が懸念された2月6日(同7日)のシカゴ・ブルズ戦にも先発出場。第4クォーターに自身よりも背の高いサディアス・ヤング(203cm)の上から豪快なアリウープダンクを叩き込むなど、チームトップの21得点を挙げて125-119の勝利に貢献した。 『NBC Sports Chicago』によれば、ブルズ戦のザイオンはシュート11本(うち9本成功)すべてがペイントエリア内。その過程はドライブ、カット、ポストアップと多彩で、ロンゾ・ボールは「彼は驚異的なアスリートだけど、技術もある。速攻、ポストアップ、ショートロール、様々な方法で得点できる。だから止めるのはすごく難しい」とその凄さを証言する。デビューから8試合のシュート成功率57.4%は、1984-85シーズンのアキーム・オラジュワン(元ヒューストン・ロケッツほか)以来、ベストの数字だという。 今季ペリカンズに加入したベテランのJJ・レディックは、「バックス戦(シュート19本中5本成功)を除いて、彼は信じられないほど効率的だ」と感嘆。ボールも「ザイオンはザイオンだ。彼がどこに行っても世間の人々はプレイを見たいと思うだろう」とポテンシャルの高さに太鼓判を押す。 もっとも、ザイオン自身は「まだまだだ。リズムに乗りつつあるけど、まだベストじゃない」と意気込む。2月8日(同9日)のインディアナ・ペイサーズ戦は足首の負傷で出場回避となったが、ペリカンズがプレイオフ圏内の8位に滑り込めるかは、ザイオンの双肩にかかっていると言っても過言ではない。