ブルックリン・ネッツのショーン・マークスGM(ゼネラルマネージャー)は、現地時間の火曜日に行われた記者会見で、ケビン・デュラントが正式にネッツと会う前の段階で自身のSNSに入団の発表をしていたことを明かした。 一方、マークスGMは、昨シーズンのNBAファイナルズ第5戦でアキレス腱を断裂しているデュラントの復帰予定日に関する詳細には一切触れていないが、来期は全休を余儀なくされることが予想される。 デュラントとカイリー・アービングが今夏からネッツで組むことは、リーグ全体のパワーバランスを大きく変えることとなった。これは、先日にカワイ・レナードがポール・ジョージをロサンゼルス・クリッパーズにリクルートし、コンビを結成したことが報じられるまでは、今夏のFA(フリーエージェント)市場で最大のニュースとなっていたのは間違いない。 ネッツは2013年にボストン・セルティックスと成立させた大型トレードで、2014、2016、2017、2018年のNBAドラフト1巡目指名権を放出し、ポール・ピアース、ケビン・ガーネット、ジェイソン・テリーを獲得したことで、一気に優勝を狙える陣容を整えたのにも関わらず、結果はでなかった。その代償は大きく、そして長期に及んだ。 5年間に自らの首を絞めてしまったネッツが今夏に2人のスーパースターを獲得できたことは、ネッツにとって夢のようなシナリオとなったことだろう。 マークスGMは記者会見で、「長年にわたって耐え忍び、この時をずっと待っていた」と語っている。 アービングは、昨シーズンのロッカールームでの騒動が報じられリーダーシップの能力が疑問視されおり、デュラントはアキレス腱断裂という大怪我を負っていることを踏まえると、ネッツにとってはリスクもたくさんあったことだろう。 しかし、長期間の低迷期をじっと耐え忍んだマークスGMとネッツは、将来を見据えてこのリスクを取る覚悟があるようだ。マークスGMは、「こんなスーパースターを獲得できるチャンスがあるなら乗っからないとね。ネッツを自ら志願してくれる場合は特にね。」と語っている。 デュラントが正式にネッツと会談を行う前に、自身のSNSに入団を発表していたことは驚きだが、マークスGMやネッツからするとリーグ屈指のスーパースターが入団してくれるのだからそんなことはどうでもいいだろう。 文:ビタラフ アドル