マイアミ・ヒートはオクラホマシティー・サンダーのスーパースターであるラッセル・ウェストブルックに興味を示していると「Miami Herald」のバリー・ジャクソン記者が報じた。 また、ESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者は、サンダーとウェストブルックとの間でトレードに関する話し合いが始まったことについて、以下の通り述べている。 「ウェストブルックとサンダーには11年の歴史がある。そして、リーグの情報筋によれば、双方がウェストブルックのトレードについて真剣に検討する時期がやってきたという考えで一致しているという。」 ウェストブロックがトレードされるのであれば、ジミー・バトラーを獲得し、もう1人のスーパースターを追求しているヒートが名乗りを挙げるとジャクソン氏は予想している。 FA(フリーエージェント)市場でのスター獲得は、ヒートにとっては困難と言われており、ヒートは「ビッグ3」時代以降、スーパースターの獲得に苦戦していた。さらにSportacによると、ヒートの2020-2021シーズンのサラリーはリーグ全体5番目の額となり、2021-2022シーズンは12番目と予測されていることから、FA市場でのスーパースターの獲得は困難と見られている。 もしもジャクソン氏の言う通り、ヒートがウェストブルックを追求することになった場合、ヒートは大きな賭けに出ることとなる。 ジミー・バトラー獲得のために、ヒートはヤングコアであったジョシュ・リチャードソンを放出しており、次にウェストブルックの獲得を目指すということは、現在のロスター強化のためにさらに多くの将来の資産を犠牲にすることを意味している。 そして、そもそもウェストブルックがバトラーと組ませる選手として本当に相応しいのかという懸念もあるようだ。両選手ともボールを支配したがる傾向にあり、また2人とも外からのシュートを得意としていないことが主な理由だと考えられている。 また、ウェストブルックが怪我により、欠場しがちになっていることと、近年になって爆発力が欠けていることを考えるとヒートにとってはリスクと言えるだろう。さらにウェストブルックの契約には4年1億7100万ドル(約185億円)が残っている。 これらを踏まえると、ヒートのパット・ライリー球団社長は、ジャクソン氏が報じたようにバトラーとウェストブルックを組ませるとは到底考えられないだろう。 しかし、予想外なことが度々起きている今オフであるだけに、何が起きるかは最後まで分からない。 文:ビタラフ アドル