ニューオーリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンは5年目の今季、混戦のウェストで5位(42勝27敗)につけるチームを支えている。これまではウェイトオーバーによる度重なる怪我もあって本領を発揮できずにいたが、3か月で25ポンド(約11.3kg)を減量したとも言える新たな肉体を元NBA選手ギルバート・アリナスらが称賛している。 2019年のドラフト全体1位指名でNBA入りしたウィリアムソンは、ルーキーイヤーは右膝半月板損傷により出遅れて、24試合の出場のみ。2年目こそ61試合で平均27.0点をマークしたが、2021-22シーズンは開幕前に右足第5中足骨を骨折して、結局シーズン全休に終わった。昨季も29試合の出場に終わり、キャリア5年間で172試合にしか出場していない。 ただ、今季は69試合中58試合に出場して平均22.7得点、5.8リバウンド、5.0アシスト、フィールドゴール成功率58.3%をマーク。ドラフト1位指名としては物足りなさが残る感もあるが、プロ入り後最多のシーズン出場数更新も射程圏内で、健康体を維持している点は評価に値する。 現在の公称は身長198cm・体重129kgだが、契約の中に体重超過によるペナルティの条項も盛り込まれているとされるなど、コンディション維持に苦労してきた。それでも、今季は3か月で25ポンド(約11.3kg)の減量に成功したと言われ、元NBA選手のアリナスは自身のポッドキャスト『Gil’s Arena』で23歳の有望株の努力を認めている。 「みんなそれがどれだけ凄いことか分かっていない。シーズン中にこれほど体重を落とした選手は聞いたことがない。トレーニングキャンプの時点でどんな体重だったとしても、シーズン中は体重が増えるのが普通だからね」 また、ウィリアムソンを酷評してきた名物コメンテーターのスティーブン・A・スミスも自身のポッドキャスト『The Stephen A. Smith Show』で「ザイオンは体重が落ちてスリムになったようだ。ハンバーガーもステーキも食べていない。ベッドの下に食べ物を隠しているわけでもない。彼は自分のことに集中している。ペリカンズはファイナルに行ける」と語っており、ようやく秘めるポテンシャルに見合う評価を得始めたと言えそうだ。