【NBA Rakuten解説者インタビュー】大西玲央さん 「渡邊選手のいいところは与えられた時間ですべてを出し切ること」

2023-24シーズンの開幕を記念して、「NBA Rakuten」の解説でもお馴染みの大西玲央さんにインタビュー。注目チームや注目選手について語ってもらった。※インタビューは10月25日のフェニックス・サンズ対ゴールデンステイト・ウォリアーズ戦の解説後に実施。

開幕戦で活躍したブッカー、MVPも十分ある

――玲央さんが今季注目しているウェストのチームについて教えてください。 玲央:サンズです。渡邊(雄太)選手がいるというのはもちろん、ケビン・デュラント、デビン・ブッカー、ブラッドリー・ビールがちゃんと機能するのか気になります。開幕戦にビールは出ていませんでしたが、ブッカーはすごく良かったです。前半はスコアラー、後半はプレイメイクにフォーカスして、相手を引き付けて大事なアシストも出していました。このような活躍を続けていければ、MVPも十分あるんじゃないかと思いますね。サンズはちゃんとしたポイントガードが不在と言われていましたが、まったく問題なさそうでした。 そのほかではオクラホマシティ・サンダーですね。プレイオフ進出も十分あると思います。いい若手が多くて、数年後には誰にMAX契約を出すかという難しい判断を迫られるかもしれません。ヒューストン・ロケッツもイメイ・ユドカ新HC(ヘッドコーチ)を招聘したということはタンクしないはず。今季は本気と言うことだと思います。メンフィス・グリズリーズから来たディロン・ブルックスはネガティブな報道がされがちですが、ああいうエナジーのあるベテランが入ってくると若手にとってもいい刺激になると思います。

トレード必至のフォーニエ、代わりに誰を獲得できるか注目

――イーストのチームはいかがでしょう? 玲央:ニューヨーク・ニックスですね。ジェイレン・ブランソン、ジョシュ・ハート、ドンテ・ディビンチェンゾなどビラノバ大学のメンバーが集まり、どこまで嚙み合うか見ものです。エマニュエル・クイックリーもシックスマンとして優秀ですし、ジュリアス・ランドルはスケッチャーズのシューズに注目です(笑)。出番が与えられていないエバン・フォーニエはトレードされるでしょう。代わりに誰を獲得できるかで勢いがさらに増す可能性があります。自分の幼少期の印象のせいか、ニックスが強い時のNBAって楽しいというイメージがあるので期待しています。 シカゴ・ブルズについては、パトリック・ウィリアムズがキーマンです。昨季は82試合にフル出場したもののオフに延長契約を与えられなかったので、今季はより一層頑張るんじゃないかなと見ています。ただ、ザック・ラビーン、デマー・デローザン、二コラ・ブーチェビッチが同時出場すると±の数字が0かマイナスになってしまうので、彼らの共存は改善したいですね。司令塔のロンゾ・ボールが機能している時はかなりいいチームなんですが、今季は怪我で全休が決まっています。彼のようにうまくチームを回せる選手がそろそろ出てきてほしいですね。

昨季ブランソンは加入1年目ながらニックスを2013年以来のプレイオフへと導いた。カレッジ時代の盟友とともに、昨季以上の結果を残せるか

シュートを外しても不安はなかった

――今季の八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)と渡邊雄太(サンズ)にはどのような活躍を期待していますか? 玲央:共通して言えるのは、2人とも役割がはっきりしているということ。(この日解説した)渡邊選手については、これまで崖っぷちというイメージで語られることも多かったですが、今日は例えシュートを外しても不安はなかったです。主力の1人というポジションを確立しているので、安心して見ていられるという感じでした。渡邊選手のいいところは、与えられた時間ですべてを出し切ること。攻守両面で自分のやることを把握した上でそれを120%の力で遂行してくれるので、コーチやチームメイトの信頼も抜群でしょうね。 八村選手も開幕戦は先発ではなかったものの、最優秀シックスマン賞を狙うだけのポテンシャルはあります。むしろシックスマンの方が活躍できると思うので、一度波に乗れたら勢いがつくでしょう。プレシーズンゲームではドライブしてファウルを獲りに行くなど、これまでよりアグレッシブになった印象がありました。そうしたマインドが今後奏功していくのではと期待しています。

玲央さんが解説したウォリアーズとの開幕戦で、サンズの渡邊雄太は8点、4リバウンド、1ブロックをマーク。出場時の得失点はチーム最多タイの+7と早速勝利に貢献した

――2人以外で注目している選手はいますか?  玲央:ネッツのベン・シモンズです。シクサーズ在籍時の終盤は、萎縮してしまっていましたから。ただプレシーズンゲームで見せていたアグレッシブな姿は、以前オールスターに選出されていた頃のようでした。プレイを楽しんでいる感じ。これをシーズン開幕後も継続できれば期待できますし、是非本来の姿を取り戻してほしいです。 ルーキーだとアメン(ロケッツ/4位)とアサ―(ピストンズ/5位)のトンプソン兄弟ですね。この双子はカレッジに進学せず、オーバータイムエリートという独立リーグでプレイしていました。そんな出自の彼らがドラフトで上位指名され、NBAで通用するのかというのは注目されていると思います。あとはサンダーのチェット・ホルムグレン。スパーズのビクター・ウェンバンヤマが注目されがちですが、チェットが新人王になる可能性も十分あると見ています。 今季は本当に楽しみです。毎年「今季は面白い」って思いますが、今季は最高を更新してる感じがありますね。 ――もし今季のNBAにキャッチコピーを付けるとしたら? 玲央:細くて長い、ですかね(笑)。

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