東京五輪後にアメリカ男子代表の総責任者に就任した元NBA選手のグラント・ヒルが、2021-22シーズン開幕までに次期HC(ヘッドコーチ)を指名したいと語った。『The Undefeated』のマーク・J・スピアーズ記者は関係者から聞いた話として、USAバスケットボールでの経験がある現役のNBAコーチが選出される可能性が高いと伝えている。 上記に合致する主なコーチのリストは以下の通り。 スティーブ・カーHC(ウォリアーズ/2019W杯AC、2020五輪AC) ネイト・マクミランHC(ホークス/2008、2012五輪AC、2006、2010W杯AC) モンティ・ウィリアムズHC(サンズ/2014W杯AC、2016五輪AC) トム・シボドーHC(ニックス/2014W杯AC、2016五輪AC) エリック・スポールストラHC(ヒート/2021セレクトチームHC) ジャマール・モズリーHC(マジック/2021セレクトチームAC) アイメ・ウドカHC(セルティックス/2018ミニキャンプAC) クイン・スナイダーHC(ジャズ/2003パンアメリカンAC) ドック・リバースHC(76ers/2001グッドウィルゲームAC) ジェイソン・キッドHC(マーベリックス/2000、2008五輪 ※選手として) チャンシー・ビラップスHC(ブレイザーズ/2010W杯 ※選手として) 具体的な候補の名前は挙がっていないものの、直近のチームを支えたカーHCや、ヒルが共同オーナーを務めるホークスのマクミランHCなど、グレッグ・ポポビッチHC(サンアントニオ・スパーズ)の跡を継ぐのに相応しい人材は多数揃っている。 しかし、アメリカ代表を率いるのは並大抵のことではない。ポポビッチHCは2019年のFIBAワールドカップから代表を率いたが、その大会でアメリカは7位に終わった。その後もポポビッチHCの指導に不満を抱く選手がいると報じられたり、ワールドカップで敗れたフランスに今年の東京五輪初戦でも再び屈するなど、今年の東京大会も不安のなか幕を開けたオリンピックだった。それでも地力の差を見せつけて、最終的には見事優勝。ポポビッチHCも「バスケットボールで経験したなかで最高の気分だ」と語っている。 バスケットボール最強国と称され、「優勝以外は失敗」とされるチームを率いるということは、それだけプレッシャーと栄誉が交錯する大仕事なのだ。そうした覚悟とともに大役を引き受けるコーチが誰になるのか注目だ。