ゴールデンステイト・ウォリアーズの2020-21シーズンは、日本時間5月22日(現地21日)に行われたメンフィス・グリズリーズとのプレイイン・トーナメントの一戦で敗れて幕を閉じた。 目指していたプレイオフを逃したウォリアーズだが、それでも今季の戦いぶりは来季に向けて前向きになれる要素も多かった。『NBC Sports』でウォリアーズの番記者を務めるケンドラ・アンドリューズ記者は、「ウォリアーズのシーズンで覚えておくべき5つのポイント」と題した記事にて、それらを紹介している。
33歳のステフィン・カリーにとって、残された現役生活の時間は、これまでのキャリア年数よりも少ないだろう。しかし、今季はカリーがまだまだやれると証明するシーズンとなった。平均34.2分の出場でリーグトップかつ自己最高の32.0得点、FG成功率48.2%、3ポイント成功率42.1%を記録。出場時間は過去5シーズンにおいて最多で、ほとんどのスタッツは史上初の満票MVPとなった2015-16シーズンに引けを取らない。 今季は周囲のサポートが、当時よりも少なかったことを考えればとてつもないことだ。ウォリアーズがプレイインに進むことができたのはカリーがいたからであり、彼のプレイレベルはチームとファンを勇気付けるものだった。
開幕前、ウォリアーズの話題はフランチャイズの未来と称されたドラフト全体2位指名のジェームズ・ワイズマンだった。しかし、今季活躍した若手は彼だけではない。 ジョーダン・プールとフアン・トスカーノ・アンダーソンの躍進は、ウォリアーズにとって大きな発見だった。プールはスコアラー兼ファシリテイターとして頼れる控えのガードとなり、来季はセカンドユニットを牽引する存在として期待を寄せられている。トスカーノ・アンダーソンはアンドレ・イグダーラのような選手だ。彼らがポテンシャルを開花したのは、今季のウォリアーズにとって大きかった。
アンドリュー・ウィギンズが2019-20シーズン途中にチームへ加入したとき、彼の世間での評価は高くなかった。やる気がなく、勝負どころで結果を出せないと言われていたが、今季はそれが間違いであったと証明した。 これは第2、時に第3スコアラーとして、そこまでプレイメイクを求めなかった、ウォリアーズの起用方法によるものかもしれない。彼がシーズンを通して欠場したのは1試合で、2桁得点を逃したのもわずか2回と、チームで最も安定感のある存在となった。
シーズンを通して見れば様々な面で苦しんだウォリアーズだったが、15勝5敗の戦績を残した最後の20試合は将来に期待を抱かせるものだった。 総合力の高いバスケットボールをプレイする方法を見つけ、オフシーズンにするべきことも明確になった。 まだちょっとした再建モードの最中だが、戦力を総入れ替えするのではなく、2、3点あるポイントを修正していけばいい。
ウォリアーズは今年のドラフトで、最高で2つのロッタリーピックを得ることができる。それはチームに柔軟性をもたらし、大きな武器となるだろう。 発展途上のワイズマンがいるため、未発達の選手をさらに2人加える可能性は低いが、1つの指名権を使ってベテランを獲得しても、両方の指名権を維持したままでも、チームにとって有益だ。どちらにせよ2つの指名権をアセットとして持っていることは、多くの選択肢をもたらすことになる。