ウェイドとハスレムの再契約の行方は?

将来的に殿堂入り確実と言われているドウェイン・ウェイドは、もし2018-19シーズンも現役を続行するならば、マイアミ・ヒートでプレーすると公言している。今オフに完全フリーエージェントとなっているウェイドは、ヒートのパット・ライリー球団社長と今後について近日中に話し合うようだ。 South Florida Sun-Sentinelのアイラ・ウィンダーマン記者が、マイアミのメディアのインタビューに応じた際のライリー球団社長の言葉をまとめている。 「我々は、ウェイドの代理人のリオン・ローズとコンスタントに連絡を取り合っている。私もマイアミに戻ってきたし、ドウェインはマーケティング・チームと一緒にカリフォルニアにいるようだ。我々は近々どこかでミーティングをする予定だ。ドウェインが中国のアパレルブランドのリー・ニンと長期契約を結んだ直後に、私は彼にメールをした。我々は彼と再契約したいし、ユドニス(ハスレム)とも再契約したい。我々は彼ら2人と再契約したいんだ。彼らのためにロスター枠も残してある。彼ら2人のベテランに、ヒートの若手の良き指導者になってもらいたいんだ。」 ヒートがウェイドと再契約する場合、彼らはウェイドにミッドレベル例外条項の530万ドル(約6億円)かベテラン最低保証額の240万ドル(約2億7000万円)のどちらかの契約を提示できる。ウィンダーマン記者は、その2つの契約の差は大きいと指摘している。ウェイドと530万ドルのミッドレベル例外条項契約を結ぶ場合、ヒートは2018-19シーズンのサラリーを1420万ドル(約15億6000万円)余計に払うことになる。彼らは、2段階目の贅沢税を課税されることになるからだ。 しかし、ベテラン最低保証額でウェイドと契約する場合、ヒートは贅沢税の課税を逃れられる見込みだ。 ウェイドに支払う契約金額について聞かれたライリー球団社長は、「確かに我々は贅沢税を課税されるギリギリのラインにいるが、彼との契約は、そういった金の問題じゃないんだ。我々は、契約の問題に年中向き合っている。我々が考えているのは、コート上でプレーすることだけだ。今年のプレーオフで敗退してから約5ヶ月経ち、トレーニングキャンプを経て、プレシーズンとシーズンが始まる。我々は、ドウェインと共にその過程を歩んでいきたいと考えている。キャップスペースや贅沢税といったビジネス面は、大した問題じゃない。とにかく、我々はチームを1つにまとめたいんだ。」 その『チームを1つにまとめる』時期について、ライリー球団社長は「レイバー・デイ(9月の第1月曜日の祝日)が終わるまで待ってくれ。例年、大体その時期に選手の契約がまとまるんだ」と話している。 今オフにフリーエージェントになったヒートのレジェンド選手の中で、まだ契約が決まっていないのはウェイドだけではない。最近のリポートによると、ヒートはベテラン・フォワードのユドニス・ハスレムとの再契約にも動いているようだ。もしハスレムが2018-19シーズンもヒートと契約することになれば、彼は16シーズン連続でヒートでプレーすることになる。ライリー球団社長は、ハスレムとの再契約にも自信があるらしく、「私は彼ら2人と再契約できると思っている」と力強く語っている。 今オフにヒートからフリーエージェントとなっているウェイドは、中国リーグのチームから高額なオファーを受けたという噂もあった。しかし先週末、ウェイド本人は「2018-19シーズンも現役を続行する場合はヒート以外ではプレーしない」と明言している。 今オフシーズン始め、ハスレムは「ヒートとの契約が上手くいかなかったら、海外でプレーすることも視野に入れている」と発言していた。ここ3シーズンで、ヒートにおけるハスレムの役割は年々減少しており、2017-18シーズンには、平均出場時間(5.1分)、平均得点(0.6得点)、平均リバウンド数(0.7リバウンド)、フィールドゴール成功率(20%)の4部門でキャリア最低の数字を記録した。 2002年のNBAドラフトで指名から漏れたハスレムは、プロとして1年目のキャリアをフランスでスタートさせた。その後、彼は2003年にヒートとフリーエージェント契約を結ぶことに成功し、これまでの15シーズンで球団史上最多の通算リバウンド数(5711リバウンド)を記録した他、レギュラーシーズンの出場試合数で球団史上最多のウェイド(877試合)に次ぐ844試合という数字を残している。また、彼はヒートの歴代得点記録で7位にランクする通算6486得点を記録している。 NBA入りしてから1つの球団のみで15年以上プレーしているのは、現役選手ではダーク・ノビツキー(ダラス・マーベリックス)とマヌ・ジノビリ(サンアントニオ・スパーズ)の2人しかいない。元スパーズのトニー・パーカーも1つの球団で15年以上プレーしている選手の1人だったが、今オフのフリーエージェントで彼はシャーロット・ホーネッツに移籍してしまった。

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