ヒューストン・ロケッツのジェームズ・ハーデンは、HC(ヘッドコーチ)やGM(ゼネラルマネージャー)が変わり、新体制となったチームの方向性に対して懸念を伝えたと言われている。フィラデルフィア・76ers(以下、シクサーズ)やブルックリン・ネッツへのトレード説も過熱するなか、本人もネッツ行きに魅力を感じ始めているようだ。 ハーデンは2012年10月のロケッツ移籍を機に、秘めたる得点能力が開花。エースとして8年連続で平均25得点以上を記録するだけでなく、昨季は史上8人目となる3年連続得点王にも輝いた。 しかし一方で、エースの役割を担って以降、プレイオフでは2014-15シーズン、2017-18シーズンにカンファレンス決勝に進出したのが最高で、オクラホマシティ・サンダー在籍時の2011-12シーズン以来、NBAファイナルには一度も手が届かず。ラッセル・ウェストブルックを獲得して勝負に出た昨季も、カンファレンス準決勝でロサンゼルス・レイカーズに完敗を喫した。 オフにはマイク・ダントーニHCとダリル・モーリーGMがチームを去り、ロケッツはハーデンとウェストブルックのトレード報道が過熱している状況だが、そのなかでネッツがハーデンのトレード候補先として最上位に浮上したという。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者、ザック・ロウ記者らが連名でこのように報じている。 「ブルックリンでケビン・デュラント、カイリー・アービングと戦うというプランは、ハーデンの心に響いている」 サンダー時代に3年間の共闘経験を持つハーデンとデュラントは、一緒にプレイする可能性について話し合ったとされるが、両チーム間ではトレード交渉はまだ行われていないという。それでも、ハーデンがロケッツでNBAタイトルを獲得できるかを不安視し、契約が切れる前にほかのチームでプレイする可能性を検討しているのは、間違いないようだ。 ウォジナロウスキー記者らによれば、仮にハーデンのトレードに動くとなれば、ネッツは少なくともキャリス・ルバートとスペンサー・ディンウィディー、そして複数のドラフト指名権を手放す必要がある。デュラント、アービング、ハーデンという“夢のビッグ3”が誕生するのか、今オフのホットトピックスとして注目を集めていきそうだ。