レブロン・ジェームズは、2019-20シーズンにロサンゼルス・レイカーズを10年ぶり通算17回目の優勝に導き、“キング”の名をほしいままにしている。NBAファイナル終了とともに、「マイケル・ジョーダンvsレブロン・ジェームズ」の史上最高のプレイヤーを巡る議論が過熱しているが、“レインマン”の異名を取った元祖アスレティック系パワーフォワードのショーン・ケンプは、迷わずジョーダンに一票を投じている。 ジェームズは今年のNBAファイナルを制したことでマイアミ・ヒート、クリーブランド・キャバリアーズ、レイカーズと異なる3チームで優勝を果たし、そのすべてファイナルMVPに輝いた史上初の選手として名を刻んだ。そのなかで、YouTube番組『The Dab Roast』で「レブロンかジョーダンか」というテーマに対して、ケンプが自身の見解を述べた。 「マイケル・ジョーダン(の勝利)だと言うよ。レブロン・ジェームズは素晴らしい成績を収めているが、マイケル・ジョーダンのキャリアは勝利にのみ彩られている」 ケンプはシアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)時代の1996年、NBAファイナルでジョーダン擁するシカゴ・ブルズと対戦。シリーズ通算2勝4敗で涙をのんだ経験を持つことでも知られる。1991~93年、96~98年と2度の3連覇を達成したブルズを語るうえで、“スコッティ・ピッペンがいたから”という意見も多いが、ケンプの目にはすべてはジョーダンあってこそと、映っていたと振り返る。 「誰もマイケル・ジョーダンを超えられない。なぜなら、彼はチャンピオンシップ6回すべてに勝っている。マイケル・ジョーダンはブルズでプレイし、彼にはスコッティ・ピッペンという相棒がいた。しかし、ジョーダンなしでは、ブルズは優勝できなかった。マイケル・ジョーダンがいたからこそ成し遂げられたことだ」 “バスケットボールの神様”の凄みをその身をもって知っているからこそ、ケンプはジョーダンこそ史上最高、という考えを崩さなかった。