日本時間2月16日(現地15日)、ゴールデンステイト・ウォリアーズのクレイ・トンプソンがこの日敵地で行なわれたユタ・ジャズ戦で、ルーキーシーズン以来初となるベンチスタートながらシーズンハイの35点をマークした。トンプソンの活躍もあり、試合は140-137でウォリアーズが勝利している。 トンプソンが控えとなったのは、2012年3月12日(同11日)以来。トンプソンに代わって先発したルーキーのブランディン・ポジェムスキーは、33分プレイして13点、8アシスト、6リバウンドを記録している。 試合後、トンプソンは「拗ねてしまうかプレイで応えるか。今夜の自分は後者の方をうまくやれたと思う」と振り返った。 『ESPN Stats & Information』によると、トンプソンは現役選手ではデマー・デローザン(シカゴ・ブルズ)、デイミアン・リラード(ミルウォーキー・バックス)、チームメイトのステフィン・カリーらに次ぐ727試合連続で先発出場していたが、その記録は途絶えてしまった。ただ、今日の活躍でウォリアーズでは球団史上6人目となる通算1万5000点を突破している。 スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は、試合当日の午前中にトンプソンと話し合い、ベンチスタートを伝えたという。カーHCはトンプソンがこの決定に納得していなかったことを認め、それが今季最高のパフォーマンスにつながったと考えている。 ウォリアーズで通算500勝を達成したカーHCは、「彼にとってもチームにとっても難しいシーズンだった。5、6年前と同じことをするのはクレイにとって簡単ではない。クレイの力を最大限に引き出すため、そしてチームの力を最大限に引き出すためにも(トンプソンの途中出場は)良いバランスになったと思う」と語っている。 今季のトンプソンは、キャリア2年目以降では最も低い平均17.0点にとどまっている。試合終盤の局面ではベンチに留まることもあった。そしてベンチスタートとなったわけだが、トンプソン自身はシックスマンという役割を前向きに捉えようとしている。 「(元サンアントニオ・スパーズの)マヌ・ジノビリのことを考えたよ。彼は4つのリングと金メダルを持っているけど、キャリアを通してベンチスタートだった。それでも殿堂入り候補である彼を誰も見下してなんかいない。彼は偉大な選手の1人だ。だから自分もティップオフの前にそれを受け入れたよ」 カーHCはそんなトンプソンの人間性を、これまでのキャリアとともに高く評価している。 「彼はコンペティターだ。彼が優勝する姿を見てきた。そして数え切れないほどのビッグショットを決め、リーグで最もタフな選手たちをガードする姿も見てきた。クレイはチャンピオンだ。彼は素晴らしい選手であり人間なんだ」