かつてサクラメント・キングスやボストン・セルティックスなどでプレイしたビッグマンのスコット・ポラードが、心臓移植を待っているという。『AP通信』が伝えている。 現在はバンダービルト大学医療センターの集中治療室(ICU)に入院しているポラードは、211㎝という恵まれたサイズを活かして1997年から2008年まで長らくNBAで活躍したが、その巨体に血液を供給するのに十分な強度を持った心臓を持つドナーがほとんどいないという状況に見舞われている。 「心臓が見つかるまでここ(ICU)にいる。心臓が弱くなっているんだ。医師は、これが自分が心臓を早く受け取るための手段であるということに同意している」と、『AP通信』に対してテキストメッセージを送ったようだ。 ポラードは2021年に感染したウィルスが引き金となった遺伝性疾患のため、心臓が1日に1万回も余分に拍動している状態だという。ポラードの兄弟の半数が同じ病気に苦しんでおり、ポラードが16歳の頃に54歳で亡くなった父も同じ病気を患っていたようだ。 「年を取った7フッターの人が街中で歩いているのをあまり見かけない。16歳の頃から脳に焼き付いていた。背が高いのは素晴らしいことだけど、80歳までは生きられないだろうって」 NBAから引退後は俳優業などにチャレンジしていたポラードだが、約3年前に発病してから生活に影響を及ぼし始めたという。「ずっと坂を登っているような感じ」と説明している。それから薬物療法やペースメーカーの埋め込みなど試したものの、根本的に解決するには心臓移植しかないようだ。なお、バンダービルト大学は昨年全米で最も心臓移植を行なった実績があるという。 ポラードは「確実なことは言えないが、数か月ではなく数週間で心臓が見つかると確信している」と希望を持つも、「自分が必要とするものを受け取るということは、何かが一方で起きていることだというのはもちろん理解している。それだけに本当に辛く複雑な気持ちだよ」と『AP通信』に答えている。