【独占インタビュー】「バスケットの魅力を伝えられる選手になりたい」NBA入りを目指しスペインで研鑽を積む岡田大河 

日本時間2月18日から20日にかけてアメリカのユタ州ソルトレイクシティーで「NBAオールスター2023」が開催されたなか、同時期に第7回「バスケットボール・ウィズアウト・ボーダーズ・グローバルキャンプ(BWBグローバルキャンプ)」が行われた。現役NBA選手も過去に多く参加してきたこのキャンプには、世界各国の高校生年代男子トップ40名の有望選手が招待されたなか、日本からはスペインのプロリーグで活躍する18歳のポイントガード、岡田大河選手(Sun Chlorella Dragons)が参加した。 現在スペイン4部(EBA)で活躍する静岡出身の岡田選手。中学時代には都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会(ジュニアオールスター)で全国ベスト8に貢献する活躍を披露した。その後2019年9月にスペインに渡ると、2021年10月にはスペインプロリーグで日本人最年少デビューを果たしている。そんな岡田選手にNBA Rakutenはインタビューを行い、BWBグローバルキャンプに参加するその心境を聞いた。(インタビューはキャンプ前に実施)

「キャンプではチームメイトのハイライトを演出するプレイを見せたい」

――BWBグローバルキャンプ参加が決まった時はどんな気持ちでしたか? 岡田:父親から報告をもらって最初は実感がなかったんですけど、話をする機会が増えたりチーム関係者にも祝福されてやっと実感が湧いてきました。中学生ぐらいの時にグローバルキャンプの映像を見たことがあったんですが、その時は自分がここにくるとは考えられないくらいレベルの高い試合が行われていて、自分がそういう場所に行くというのにびっくりしました。 ――去年8月にはBWBアジアで男子オールスター(優秀選手)に選出されました。その時の経験はどう生きていますか? 岡田:さらに自信がつきましたし、チームでの言動やコート外での過ごし方、周りから見られているという意識を常に持って責任感のある行動ができるようになった。 ――今回のグローバルキャンプではどういったことを学びたいですか? 岡田:フランスやリトアニアなど強豪国出身で海外でも結果を残している同世代の選手が多いので、そういう選手たちとコミュニケーションをどんどん取ってこの先の考え方とかを学んでいきたいなと思います。 ――BWBグローバルキャンプは過去に八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)やジャマール・マレー(デンバー・ナゲッツ)、ラウリ・マルカネン(ユタ・ジャズ)など、NBA選手も多く参加しているNBAの登竜門ともいえる場所ですが、どういう時間にしたいですか? 岡田:今まで自分が教わってきたことを見せる機会ではありますね。周りより存在感を出せるように、一番身長は低いが周りとは違う武器があるので発揮できたらなと思います。自分の強みはパスの状況判断。スペインで教わってきたことがBWBアジアでのオールスター選出にもつながったので、自分がボールを持って周りにいいアシストをし、チームメイトのハイライトを演出できるように意識してやっていきたいです。 ――ポイントガードというポジションだけに、普段からそういったプレイは意識していますか? 岡田:普段はチームを勝たせるためにゲームをコントロールすることを考えています。そのために自分が点を獲りにいったり味方に打たせたりの判断をするんですが、今回のような場だと周りにシュートを決め切る力がある選手が多いと思うので、選手の強みを早く見つけてコミュニケーションを取ってうまく活かせるようにしたいですね。

NBAで好きな選手“キング” レブロン「憧れる要素が詰まっている」

――NBAのオールスター選手からも指導を受けるチャンスがあるということですが、どんなことを学びたいですか? 岡田:試合ごとにパフォーマンスを一定にできないことがあるので、試合前の準備の仕方や移動など大変ななかでも調整できるメンタルや、過ごし方などを聞きたいです。 ――普段からNBAはよく観ていますか? 岡田:NBAのおもちゃが家にあって、それで自然に名前を覚えて気づいたら観るようになっていました。レブロン(ジェームズ/レイカーズ)が大好きでずっと追いかけているので、今はロサンゼルス・レイカーズの試合を絶対に観ています。レブロンは1人で流れを変えたり、試合を変えたりする力があるので、1人でも難しい状況を打開したり、味方を上手く活かしたりするところが面白くて大好きですね。 ――NBA歴代最多得点記録を更新した瞬間も観ていましたか? 岡田:生で観ていました。チームメイトや、寮に一緒に住んでいる子もレブロンが好きな子が多いので、普段からレブロンの話ばっかりしていますね。 ――レブロンを好きになったきっかけは? 岡田:元々はデレック・フィッシャー(元レイカーズほか)が好きで、その後コービー・ブライアント(元レイカーズ)になって、コービーがオールスターでレブロンとバチバチでやり合っているのを見てレブロンを追うようになって、ヒート時代に1試合でダンクを7本くらい決めていたんですけど、全プレイでダンクするような強くて速くて巧いという憧れる要素が詰まっている試合を見て好きになりました。

中学卒業後、バスケIQ向上のため渡西「試合中の表現力は上がっている」

――中学卒業後、スペインに渡る決断をした理由は? 岡田:小学生の時にスペイン対アメリカ戦をテレビで見たんです。当時はNBAを知っていたのでアメリカを応援していたんですけど、スペインが強いなという印象が残り、そこで初めてスペインのバスケが強いというのを知りました。その後スペインでトーナメントに参加する機会があり、スペインのバスケが自分に合っているなと感じたんです。中学卒業のタイミングでバスケットIQを高めるなら今のうちにスペインに行ったほうがいいと思って決断しました。家族は自分が決めたことはいつも応援してくれるので、尊重してくれましたね。 ――スペインで苦労した面は? 岡田:最初の2か月は大変だったんですけど周りに恵まれていました。ルームメイトやチームメイトが積極的にコミュニケーションを取りにきてくれて、そのおかげで自分からも積極的にコミュニケーションを取るようになり、2か月ほどで語学に困ることはなくなりました。ポジションがガードなので喋れないとまずいというのは自分でも感じていたので、寮に入ってすぐ勉強も教えてもらい、最初は単語だけを喋っていた感じでしたが、コーチとも喋る機会が増えて試合でも使ってもらえるようになっていきましたね。 ――プロデビューした時の気持ちは覚えていますか? 岡田:何試合か出られたらいいなと思っていたくらいだったんですけど、開幕戦でロスターに入ることができました。夏の間に準備はしてきていたので、「自分はやれる」という気持ちでコートに入りました。ホームゲームだったんですけど、チームメイトたちも応援してくれているのがちゃんと聞こえるくらい緊張もせずに臨めましたね。準備してきたことが自信になっていたので、結構調子も良く手応えある試合でした。スペイン4部(EBA)は1〜3部のコーチやスカウトも見にくるリーグで、若い有望な選手が多いので、ここで結果を出すことが今後につながるんです。 ――スペインでやっていく中で成長を実感していますか? 岡田:去年はプレイタイムも15分くらいしかなかったんですけど、今年はコーチからの信頼も高まって25分程度はプレイできていて、試合の中で大事な場面でも任せてもらえています。勝敗に関係なく、自分のスタッツも伸ばすことができています。勝った試合は自分が流れを変えているという試合も多いので、試合中の表現力は上がっているなと感じますね。

渡西で強まった責任感「試合で結果を出すだけじゃだめ」

――今感じている課題は? 岡田:シュートは得意なほうですが、シューターと呼ばれるくらいのシュート力がないともっと上にはいけないと感じています。海外の子に比べて身体能力が劣っているのは明らかで、ただその中でパスだけで生きていけるかといったら違う。なので圧倒的なシュート力を磨いていかないといけないですね。シュートが入れば自分の選択肢も広がっていくと思うので、そこが一つの課題かなと思います。 ――スペインリーグに日本人が増えてほしいと思いますか? 出身国が同じ選手が何人もいると、その選手同士で対戦して切磋琢磨していて楽しそうなんです。日本人は他のクラブにはいないんですが、今後増えてくれば日本人の選択肢もどんどん広がっていくんじゃないかなと思います。 ――去年10月にRakuten Sportsとマネジメント契約を締結しましたが、サポート体制についてはどう感じますか? 岡田:感謝しかないです。まだ日本でも知名度が高くない中で、サポートしてもらえているのは当たり前じゃないと思っているので、コート内外で責任を持って行動できるようになりました。(責任感を持つことは)元々中学校時代からコーチに言われたりもしていて、細かいところですがベッドメイキングをしたり、みんなが使うスリッパを揃えたりなどは昔からやっていました。 バスケの面では自分はアジア人で、スペインのチームメイトにあまり良く思わない人もいるかもしれない中で、試合で結果を出すだけじゃだめだと思っています。味方がミスしたらフォローしたり、自分の言いたいことははっきりと言ったりというのが大事なんです。日本だとはっきり言う人は距離を置かれるが、海外でははっきりと言わないと何を考えているのか分からないと思われて無視される。キャプテンではないんですが、みんなが不安に思っていることを聞いたり、とにかくすごく喋ることでコート内外で信頼されることを意識しています。常に見られている、みんなの前ではだらしない行動をしないことをより心掛けるようになりました。 ポイントガードは自分勝手にはできないポジションだと思うので、周りとしっかり話してコート外でも頼れる選手になれれば、コート内でも信頼してもらえる。全て自分のためになるというのを意識して、スペイン語の勉強などにも取り組んでいます。

目標はスペイントップリーグ昇格「ユーロリーグなど高いレベルでプレイできる選手はNBAでも通用する」

――今後のビジョンは? 岡田:今はスペインでプレイを続けたいと思っているので、成長して1〜3部に少しずつステップアップできたらなと思っています。選手としては、自分がコートにいる時間帯は自分がゲームをコントロールする。1人の力で流れを持ってきたり、ゲームを変えられる選手になりたいですね。 ――ポイントガードとして憧れる選手は? 岡田:アルゼンチンのファクンド・カンパッソ。流れを変える力を持っていて、カンパッソがいる時間帯は味方が攻めやすくなったり、苦しい時間帯では1本のパスやシュートで流れを一気に引き寄せるのですごく憧れています。見ていて周りを魅了できる選手は一握り。自分がそういう選手になったらもっといろんな方に見てもらえたり、バスケっておもしろいって思ってもらえると思うので、そういう選手になりたいですね。 ――八村塁選手(ロサンゼルス・レイカーズ)や渡邊雄太選手(ブルックリン・ネッツ)も活躍するNBAでプレイすることは、将来的な目標? 岡田:まずはこのスペインで頑張りたいです。ユーロリーグなど高いレベルでプレイできる選手は、NBAでも通用するのでそこは目標にしています。八村選手や渡邊選手は自分とプレイスタイルも違うので同じようにはできないのですが、努力しているところやNBAで通用しているところを見てすごいなと感じます。NBAでも注目される選手なので、自分がそこに行くには相当な努力が必要だなと思っています。 ――同じ2004年生まれには2023年のNBAドラフト1位候補のビクター・ウェンバンヤマがいますが、同世代としてどう見ていますか? 岡田:彼のことは3年前くらいに初めて知ったんですが、その時から別格でした。そういう選手は同世代でこれからどんどん出てくると思います。自分とは違う道になると思うんですけど、最終的には同じ舞台で戦えるようになりたいですね。 ――日本代表について思うところはありますか? 岡田:日本人なので日本代表でプレイしたいというのはありますし、自分が高いレベルでプレイしていれば自然と呼ばれるのかなと思っています。その上でいろんな方に良い影響を与えられる、バスケットの魅力を伝えられる選手になりたいです。 ■岡田大河プロフィール 生年月日:2004年5月23日(18 歳) 身長・体重:173cm・63kg 出身地: 静岡県 ポジション:ポイントガード 所属: 静岡大学教育学部附属静岡小学校・中学校-ハイメベラ高校-Zentro Basket Madrid(Cantera)-Zentro Basket Madrid(EBA)-Sun Chlorella Dragons(EBA)


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