「NBA Rakuten」で毎週末配信してきたクラシックゲームの最終回は、必殺ムーブ“ドリームシェイク”でリーグを席巻した名センター、アキーム・オラジュワンのヒューストン・ロケッツ時代の名勝負をお届けする。 “神様”マイケル・ジョーダンと同じ1984年ドラフトの全体1位指名でロケッツに入団したオラジュワンは、ルーキーイヤーから12年連続で平均20得点、10リバウンド以上を記録。翌年1位指名のパトリック・ユーイング(元ニューヨーク・ニックスほか)、1987年1位指名のデビッド・ロビンソン(元サンアントニオ・スパーズ)というライバルとともに、ビッグマン全盛時代で輝きを放った。 ジョーダンが電撃引退した1993-94シーズン、最初の現役復帰を果たした1994-95シーズンにロケッツで史上4チーム目のリーグ2連覇を達成。特に1993-94シーズンはMVPとファイナルMVPのダブル受賞だった。2001-02シーズンに1年トロント・ラプターズでプレイしてキャリアに幕を閉じ、通算3830ブロックは今も破られていないNBA記録となっている。 “史上最高のセンター”の呼び声も高いオラジュワンのキャリアを振り返るにあたり、NBA史に残る名場面が生まれた伝説の2試合を紹介する。
7フッター(身長213cm以上)のセンターが2枚――。オラジュワンとラルフ・サンプソンによる“ツインタワー”の3年半の共闘の中で、最も成功を収めたのが1985-86シーズンだった。 サクラメント・キングス、デンバー・ナゲッツを破って迎えたカンファレンス決勝では、前年度チャンピオンのレイカーズと激突。マジック・ジョンソン、カリーム・アブドゥル・ジャバー、ジェームズ・ウォージーを擁する難敵相手に、オラジュワン&サンプソンが猛威を振るった。 ロケッツの3勝1敗で迎えた第5戦、第4クォーター残り数秒でスコアはタイ。手に汗握る熱戦に終止符を打ったのは――。
オラジュワンにとって2度目のNBAファイナルは、しのぎを削ったライバルであるユーイングとの直接対決になった。 オラジュワンは第1戦からフル稼働するが、第4戦から2連敗を喫してシリーズ成績で2勝3敗と逆王手をかけられる。苦境のチームを救ったのはやはりエースだった。 両チーム最多の30得点を挙げたオラジュワンは、2点リードで迎えた第4クォーター残り5.5秒、逆転を狙ったジョン・スタークスの3ポイントシュートを弾いてブロック。3勝3敗とシリーズをタイに戻し、第7戦で再び激闘を繰り広げることになる。