「NBA Rakuten」では9月中旬まで、毎週末にNBAレジェンドをフィーチャーしたクラシックゲームを配信する。今週末は“KG”の愛称で親しまれ、気迫あふれるプレイで人々の心を打ったケビン・ガーネット(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)の名勝負をお届け。 高卒ルーキーの先駆けとして1995年にNBA入りしたガーネットは、2年目の1996-97シーズンにオールスター初出場を果たすと、瞬く間にミネソタ・ティンバーウルブズの新たなフランチャイズプレイヤーへ。1999-2000シーズンから9年連続で平均20得点、10リバウンド以上、4年連続リバウンド王にも輝いた。悲願の優勝を求めて2007年夏に移籍したボストン・セルティックスでは、ポール・ピアース、レイ・アレンとともに“ビッグ3”を形成。堅守とリーダーシップでタイトル獲得に大きく貢献した。 “魂の男”ガーネットの21年のキャリアを振り返るにあたり、NBA史に残る名場面が生まれた伝説の2試合を紹介する。
クアドラプルダブル――。NBAの長い歴史において、得点、リバウンド、アシスト、ブロック、スティールのうち4部門で2桁の成績を残した選手はネイト・サーモンド、アルビン・ロバートソン、アキーム・オラジュワン、デイビッド・ロビンソンの4人しかいない。 フィールドゴール11本すべてを成功させるなど27得点、29リバウンドの大活躍を見せたディケンベ・ムトンボに負けじと、ガーネットも孤軍奮闘。劣勢でも諦めず、クアドラプルダブル級のパフォーマンスで対抗する姿は、魂のプレイスタイルを象徴するものでもあった。 ムトンボとの壮絶なビッグマン対決は、NBA史に残る名勝負の一つと言っていいだろう。
第1シードでホームコート・アドバンテージを持ちながら、1勝3敗とシリーズ敗退のピンチで迎えたカンファレンス決勝第5戦、シーズンMVPの意地を見せたのがガーネットだった。 「俺たちは良いチームだ。勝てると確信している」。そんな言葉を象徴するかのように、コービー・ブライアント、シャキール・オニール、カール・マローン、ゲイリー・ペイトンとスターを擁するレイカーズ相手に、ほとんど休むことなくコートに立ち続けて攻守に奮闘する。 とりわけ、シャックに思うようにボールを持たせず、フラストレーションを溜めさせたディフェンスは勝負を分けるキーポイントに。チームのハート&ソウルとして君臨する姿は、まさにガーネットのオールラウンダーぶりを象徴する一戦だった。