日本時間6月18日(現地17日)、ファイサーブ・フォーラムでイースト第3シードのミルウォーキー・バックス(46勝26敗)と第2シードのブルックリン・ネッツ(48勝24敗)による、カンファレンス準決勝第6戦が行われる。第5戦では最大17点のリードを奪うも、最終的に108-114と逆転負けを喫したバックス。シリーズ2勝3敗と崖っぷちで迎える第6戦は、ヤニス・アデトクンボの攻守にわたる奮起が不可欠だ。 勝利が絶対のバックスは、ネッツのケビン・デュラントを抑えることが最重要課題となる。デュラントは、カイリー・アービングが怪我で欠場、離脱から復帰直後のジェームズ・ハーデンも本調子ではなかった第5戦で、49得点、17リバウンド、10アシストのトリプルダブルと歴史的な活躍を披露。これにはアデトクンボも「彼が今、世界最高のプレイヤーだ。難しいシュートを打たせて外すのを祈るしかなかった」と、お手上げ状態だったと試合を振り返った。 しかし、バックスの大黒柱はリーグ最高峰のスコアラーの実力を称えつつ、「もしコーチが指名してくれるのであれば、僕が彼をマークする。喜んでチャレンジしたい」と、自らデュラントの守備を志願。バックスのマイク・ブーデンホルザーHC(ヘッドコーチ)は「全ての可能性を見なければならないが、タック(PJ・タッカー)がその役割をずっと担い、ここまで良い仕事をしているし、現状では満足だ」と具体的なコメントを避けたが、2019-20シーズンに最優秀守備選手賞に輝くなど、ギリシャの至宝は守備力も一級品。もし実現すれば、「デュラント封じ」の完遂が期待される。 ここまでの5試合で、アデトクンボがデュラントの守備についたのは合計4分19秒。サンプルは少ないが、その間に被FG成功率37.5%(3/8)と抑えている。第6戦はMVP受賞経験のある両者の対決に世界が注目することだろう。 当然ながら、オフェンスでもアデトクンボの活躍は重要となる。とりわけフリースロー成功率は注視したい。今シリーズにおける成功率は41.7%と、レギュラーシーズンの68.5%から劇的に落ち込んでおり、第5戦の試合終盤でもフリースローを4本中2本落としている。僅差の試合では、1本のミスが命取りとなるだけに改善が必須だ。 バックスは負ければ終わりの大一番。 “グリーク・フリーク”は攻守でチームを牽引し、勝利を呼び込めるか。 ■ブルックリン・ネッツ対ミルウォーキー・バックス 日時:日本時間6月18日(金)午前9時30分 会場:ファイサーブ・フォーラム 解説: 佐々木クリス / 実況: 永田実