ジェームズ・ハーデンが“過小評価”を覆すために必要なこと【シーズン再開ガイド】

2年連続の得点王(2018、19)、8度のオールスター選出(13〜20)、5度のオールNBAファーストチーム選出(14、15、 17〜19)、MVP受賞(18)など、輝かしい功績を残すジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)の経歴を見れば、彼がNBA随一のスーパースターであることは明らかだ。それにも関わらず、ボールを長く保持するプレイスタイルを批判され、過小評価される理由として、プレイオフで成果を残せていないことが挙げられる。憧れのコービー・ブライアントら歴代屈指のプレイヤーと肩を並べるためには、まだ経験していないリーグ優勝を成し遂げるしかない。

現代最強のスコアリングマシン

2009年のドラフト1巡目3位でオクラホマシティ・サンダーに入団したハーデンは、ケビン・デュラント(現ブルックリン・ネッツ)、ラッセル・ウェストブルック(現ロケッツ)に次ぐスコアラーとしてチームに貢献し、2012年にはシックスマン賞を受賞している。それまでチームの3番手だったハーデンにとって転機になったのが、フリーエージェントとなった同年の移籍市場。ハーデンはサンダーと金銭面で折り合いがつかず、トレードでロケッツへ移籍した。 入団1年目に平均25.9得点をマークするなど、チームのゴー・トゥ・ガイになれることを証明したハーデンは、平均30.4得点を叩き出した2017-18シーズンに自身初のシーズンMVPに輝いている。昨季は平均36.1得点という異次元の成績を記録。過去を遡っても、この数字を超える選手は1960年代に活躍したウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・76ersほか)とマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)の2人のみだ。 圧倒的な1オン1スキルを武器に、60得点を1度、50得点超えを4度、40得点超えを14度と、今季も大量得点試合を量産したハーデンは、新型コロナウイルスの影響でリーグが中断された3月11日(日本時間12日)時点で平均34.4得点、6.4リバウンド、7.4アシストをマーク。史上8人目の3年連続得点王もほぼ確実で、現代における最強スコアラーの称号を欲しいままにしている。

あらゆる攻撃バリエーションを持つハーデンを止めるのは至難の技。

しかし、驚異的なスタッツを出し続ける一方で、ハーデンは過小評価されることも少なくない。それは覇気のないポストシーズンでのプレイに起因するものだろう。現に直近2シーズンのプレイオフでは、平均得点(33.4→29.8)、アシスト(8.1→6.8)、シュート成功率(44.5%→41.1%)、3ポイント成功率(36.7%→32.2%)と、多くの部門で数字を大幅に落としているのだ。

レガシーを残すためにはリーグ制覇が必須

すでに歴代最高峰のスコアラーであるハーデンだが、“勝者”として過去のレジェンドたちと肩を並べるには、「大舞台に弱い」という印象を払拭する必要がある。その上でも、まだ手にできていないチャンピオンリングの獲得は、ハーデンにとって最大のミッションとなる。 今季チームにはサンダー時代の元同僚で、同じくMVP受賞者(2017)の親友ウェストブルックが加入。30歳のハーデンと31歳のウェストブルックは、どちらも選手として最盛期真っ只中であるため、今季こそ悲願の優勝を果たしたいところだ。

親友でもあるウェストブルックと今季より形成する“ダイナミックデュオ”で優勝を目指す。

ウェスタン・カンファレンス6位(44勝24敗)につけるロケッツは、再開シーズンでのプレイオフ進出がすでに確定している。強豪ぞろいのウェストを勝ち上がり、ロケッツを25年ぶりフランチャイズ史上3度目の頂点に“髭男”ハーデンが導けるか注目だ。


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