メンフィス・グリズリーズのジャ・モラントはルーキーイヤーとなった今季、ここまで59試合に出場して平均17.6得点、3.5リバウンド、6.9アシストと新人王レースを牽引してきた。弱冠20歳にして、世界最高峰のリーグで堂々たるプレイを見せている強心臓ぶりについて、根底にあるメンタリティを明かしている。 昨年のドラフトでザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)に次ぐ1巡目2位指名を受けたモラントは、抜群のスピードとパスセンスを武器にすぐさま先発ポイントガード(PG)に定着。NBAデビューからの7試合で、1984-85シーズンのマイケル・ジョーダン以来となる平均20点、5アシスト、シュート成功率50%以上をクリアし、昨年11月13日(日本時間14日)のシャーロット・ホーネッツ戦では決勝シュートを沈める勝負強さも披露した。 ザイオンが右膝半月板損傷で出遅れたなかで、開幕から新人王争いを牽引してきた若き逸材は、2月29日(同3月1日)のロサンゼルス・レイカーズ戦でも両チームトップの27得点、14アシストを叩き出し、カンファレンス首位の強豪を撃破。試合後、“キング”ことレブロン・ジェームズから「あの子はかなり特別だ。メンフィスは素晴らしい選手を獲得したよ。彼の可能性は無限大さ」と称えられた。 世界最高峰のNBAでは、周囲はスーパースターばかり。プレッシャーに怯み、自分の実力を発揮できない選手も少なくないが、モラントは表紙を飾った『SLAM Magazine』のインタビューで、コート上で恐れることは何もないと力強く語っている。 「僕は常にそういう考えを持っていた。誰かを恐れる理由はない。みんな同じように靴を履くんだ。今はまだ満足できない。シーズン半分を過ごしただけだからね。僕たちはまだ伸びしろがある。もっと勝てるように、毎晩お互いに競い合い、プレイを続け、自分を磨き続けたい」 リーグ屈指のPGであるラッセル・ウェストブルック(ヒューストン・ロケッツ)をお気に入りの選手として公言しているモラント。負けん気の強さも、“ミスター・トリプルダブル”からインスパイアされているのかもしれない。