NBAは世界最高峰のバスケットボールリーグとして知られる。欧州出身選手がNBAに挑戦する際、FIBA(国際バスケットボール連盟)ルールとの違いが挙げられることが多いが、ミルウォーキー・バックスに所属するギルシャ代表のヤニス・アデトクンボもFIBAのゲームはより難しいとの見解を改めて示している。 アデトクンボはギリシャリーグを経て、2013年からNBAに挑戦。当初は線の細さが指摘されていたが、今やインサイドの支配力は現役トップクラスと称され、バックスのみならず、NBAを代表するスーパースターとなった。 2021年にNBA制覇を果たしているアデトクンボだが、FIBA管轄の国際大会ではまだタイトル獲得の経験はない。2014年と19年のFIBAワールドカップ、15年と22年のユーロ(欧州選手権)、23年のワールドカップ欧州予選と計29試合に出場して、平均19.3得点、7.1リバウンド、2.6アシストという成績を残している。 FIBAとNBAの違いは、選手の質以上にシステムやルールの違いが大きいとされるなか、アデトクンボは昨季途中からバックスでプレイする同僚のサージ・イバカの番組『How hungry are you?』に出演した際、なぜFIBAのゲームのほうが難しいと感じているかについて応えた。 「間違いなく、(FIBAの)ゲーム自体はNBAよりも難しい。ヨーロッパで平均10得点を挙げることはできる。NBAではフリースローだけで平均8~10得点を稼ぐこともできる。NBAは試合時間が長い。そこに関しては、少しだけNBAよりも楽だね」 ダラス・マーベリックスに所属するスロベニア代表のルカ・ドンチッチも、過去に「NBAはヨーロッパに比べて得点しやすい。ヨーロッパはコートが小さい。NBAにはディフェンス3秒ルール(守備の選手は相手のオフェンスプレイヤーを守ることなく、エリア内に3秒以上とどまることができない)がある」と語っている。 その難しさを克服し、史上12人目の2年連続シーズンMVPを獲得するなど、圧倒的なパフォーマンスを見せるアデトクンボが超一流であるのは言うまでもない。