入れ替わりの激しいNBAでは、2021-22シーズン開幕を前に多くの移籍があった。そして、好スタートを切ったシカゴ・ブルズやマイアミ・ヒートでは、新戦力が存在感を発揮している。『NBA.com』のスティーブ・アシュバーナー記者は、「開幕3週間で新チームで輝いている選手10人」を取り上げている。 最初に名前が挙がったのが、カイル・ラウリー(マイアミ・ヒート)だ。2019年にトロント・ラプターズでリーグ優勝も経験した35歳は、今オフにゴラン・ドラギッチとのトレードでヒートへ。平均10.0得点、フィールドゴール成功率38.6%とスコアリング面では本調子でないながらも、7.1アシストとゲームをコントロールし、大黒柱のジミー・バトラーも、「彼は常にボールを前に出そうとしている。俺たちが“カイル・カオス”と呼んでいる場所にいるには、本当にいい状態でいなければいけない」と信頼を寄せている。 移籍組で好調な選手の1人がデマー・デローザン(シカゴ・ブルズ)だ。新天地ではザック・ラビーンと超攻撃的なデュオを形成し、自己ベストに肉薄する平均26.9得点をマーク。得意のミドルとは対照的に、課題の1つである3ポイントもここまで成功率39.1%と絶好調だ。 37歳のカーメロ・アンソニー(ロサンゼルス・レイカーズ)も、ケミストリー構築に苦しむチームの中で、36分換算の平均得点(22.3)は過去5年で最高。フィールドゴール成功率50%、3ポイント成功率52%、1試合平均3.5本の3ポイント成功と、高精度のシューティングが光る。 ラッセル・ウェストブルックの大型トレードに絡み、ワシントン・ウィザーズに移籍したモントレズ・ハレルは、スーパーサブとして平均17.7得点、9.1リバウンドとハッスル。「去年は本来の姿を見せられなかった。まるでシーズンオフのようだった。今はモントレズ・ハレルがコートにいる。それが最大の違いだ」と本人も手ごたえを口にしている。 また、ブルックリン・ネッツに移籍したパティ・ミルズもカイリー・アービング不在のなかで、バックアップPGとして平均10.1得点、2.7アシスト、3ポイント成功率47.4%を記録。同僚のケビン・デュラントは「真のプロフェッショナル」と称えている。 そのほか、アシュバーナー記者はエバン・フォーニエ(ニューヨーク・ニックス)、ジョージ・ニアン(フィラデルフィア・76ers)、リッキー・ルビオ(クリーブランド・キャバリアーズ)、スティーブン・アダムズ(メンフィス・グリズリーズ)、グレイソン・アレン(ミルウォーキー・バックス)を新天地で輝いている選手に挙げている。