かつてNBAでプレイした18人が、引退した選手を対象としたリーグの健康保険給付制度を悪用した容疑で、ニューヨーク連邦裁判所に起訴された。当局によると、架空の医療費や歯科治療費を請求したという。『AP通信』が報じている。 起訴状によると、元選手たちは施術を受けていない医療や歯科治療の払い戻しを受けるために虚偽の請求書を提出していた。さらに、こうした搾取を2017年から2020年にかけて組織的に行なっており、虚偽の請求額は約400万ドルにも上るという。そのうち約250万ドルが払い戻しされていたようだ。 日本時間10月8日(現地7日)、NBAは以下の声明を発表している。 「NBAと選手会が選手に提供している福利厚生制度は、選手のキャリア、また生涯を通じて、選手の健康と福祉をサポートするために非常に重要なものであるため、今回の疑惑は非常に憂慮すべきものだ。私たちは、この件に関して米国連邦検事局に全面的に協力していく」 首謀者は2009年のドラフトで全体11位指名を受けたテレンス・ウィリアムズと言われており、他の容疑者が偽の医療必要性証明書を入手するのを助けたり、保険金請求処理者になりすましたりしたとされている。またウィリアムズは、他の10人から少なくとも23万ドルのキックバックを受け取ったとされている。 起訴された元選手は以下の通り。 ミルト・パラシオ、セバスチャン・テルフェア、アントワン・ライト、チャールズ・ワトソン、ダリアス・マイルズ、ルーベン・パターソン、エディ・ロビンソン、グレゴリー・スミス、グレン・デイビス、ジャマリオ・ムーン、テレンス・ウィリアムズ、アラン・アンダーソン、トニー・アレン、シャノン・ブラウン、ウィル・バイナム、メルビン・イーライ、クリス・ダグラス・ロバーツ、トニー・ローテン 上記の元NBA選手18名に加え、トニー・アレンの妻デジレ氏も起訴されている。また、現在ポートランド・トレイルブレイザーズのアシスタントコーチを務めているパラシオは、チームから休職を言い渡されている。