フィラデルフィア・76ers(以下、シクサーズ)は司令塔ベン・シモンズが移籍希望を伝えたとされ、今オフはチームが大きく揺れ動いた。現時点ではこれまで通りシモンズとジョエル・エンビードの2枚看板でシーズンに突入しそうだが、元NBA選手のビンス・カーターは、成功のためにはシモンズが必要との見解を述べている。 シクサーズは2014年ドラフト全体3位指名のエンビード、16年ドラフト全体1位指名のシモンズを中心にチームを構成してきた。2017-18シーズンからレギュラーシーズンは52勝→51勝→43勝→49勝を挙げ、4年連続でプレイオフに進出。その一方で、カンファレンス準決勝の壁を越えられずにいるのもまた事実だ。 シモンズは今夏に絶え間なくトレードの噂が飛び交い、本人もチームに移籍希望の意思を表明。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によれば、トレーニングキャンプには参加せず、チームの一員として再びプレイすることはないと説明したとされ、逆にドック・リバースHC(ヘッドコーチ)は「その考えを変えることができると願っている。それが我々の仕事だ」と引き留めを示唆している。 そのなかで、『ESPN』の番組『The Jump』では、シクサーズの来季勝利数を予想。NBAキャリア22年を誇り、アナリストに転身したカーターは「50勝以上か、それ以下か」との問いにシモンズをキーマンに挙げている。 「ベン・シモンズがいるならその数字は達成できるだろう。ベン・シモンズとジョエル・エンビードの関係性は懸念があるかもしれないが、バスケットボールをやると考えれば、ベン・シモンズから得られるものは大きい。だから、ベン・シモンズがいなければ50勝には到達しないだろう」 シモンズが残留するか否かで、シクサーズの未来は大きく変わることになりそうだ。