ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボは、NBA8年目で念願のリーグタイトルを手にし、名実ともにトップスター入りを果たした。今ファイナルでも圧巻の支配力を見せたが、往年の名司令塔であるオスカー・ロバートソンは唯一の“対抗馬”としてロサンゼルス・レイカーズのアンソニー・デイビスを挙げている。 2019、20年と史上12人目の2年連続シーズンMVPに輝いたヤニス・アデトクンボは今ファイナル6試合で211点を叩き出し、史上初めてシリーズ平均30得点、10リバウンド、5アシスト、フィールドゴール成功率60%以上(平均35.2得点、13.2リバウンド、5.0アシスト、フィールドゴール成功率61.8%)をマーク。好調フェニックス・サンズを下して自身初優勝を果たすとともに、マイケル・ジョーダン、アキーム・オラジュワンに続いて史上3人目となる、シーズンMVP、ファイナルMVP、最優秀守備選手賞を手にした選手となった。 まだ26歳。年々支配力を高めているヤニス・アデトクンボだが、バックスが前回優勝を果たした時代の主力であり、殿堂入りも果たしているロバートソンは『SiriusXM NBA Radio』で後輩をアンストッパブルな存在だと見解を述べている。 「世間がヤニスを認めたことを嬉しく思う。彼は得点を配給し続けた。以前は決めるのを見たことがない12~13フィート(約3.65~3.96m)のショットを、いくつも成功させていた。それまでできるようになったら、誰も彼を止められない」 同時にロバートソンは、唯一ヤニス・アデトクンボに対抗できるビッグマンとして、2歳年上のデイビスの名前を挙げた。 「ヤニスを守れる唯一のチャンスがある選手はレイカーズのAD(デイビス)だ。ディフェンスで対応できる選手はほかに誰もいない」 一方、2008年にボストン・セルティックスでケビン・ガーネット、ポール・ピアース、レイ・アレンのビッグ3とともに優勝を経験したケンドリック・パーキンスは、『ESPN』の番組『Get Up!』で「ヤニスは最も偉大なPFの1人だ。今の成長速度なら、彼はティム・ダンカンに次ぐ史上2番目になるだろう」と主張している。 念願の初優勝をきっかけにどのような成長曲線を描くのか、ヤニス・アデトクンボの今後からも目が離せない。