ネッツのケビン・デュラント、プレイする原動力は優勝よりも“進化”への渇望「いかに良い選手になれるか」

ブルックリン・ネッツのケビン・デュラントは、言わずと知れた現代NBAを代表するスーパースターだ。これまでリーグ優勝2回、ファイナルMVP2回、得点王4回など数々の栄光を手にしてきたなかで、タイトル獲得ではなく、「進化」への意欲が自身を突き動かす原動力になっているという。 2007年のNBAドラフト全体2位指名でシアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)に入団すると、いきなり平均20.3得点を挙げて新人王を獲得。3年目の2009-10シーズンから3年連続で得点王に輝くなど、瞬く間にリーグ屈指のスコアリングマシンに上り詰めた。9年間在籍したサンダーでは優勝リングを手にできず、2016年にフリーエージェントでゴールデンステイト・ウォリアーズへ移籍。ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンと強力カルテットを形成し、2017、18年に念願のNBAチャンピオンとなった。 ネッツに移籍した昨季は、右足アキレス腱断裂のリハビリで全休。大怪我から復活した今季は左ハムストリングの負傷で23試合を欠場したが、復帰戦となった日本時間4月8日(現地7日)のニューオーリンズ・ペリカンズ戦で17得点(フィールドゴール5/5、3ポイント2/2、フリースロー5/5)、7リバウンド、5アシストと効率的なプレイを見せた。 プロ14年目、32歳となったデュラントは、『ESPN』のレイチェル・ニコルズ記者とのインタビューで、自身がプレイを続ける原動力や復帰に際して不安があったことを明かしている。 「(ウォリアーズで)チャンピオンシップを獲得した時、自分はこのゲーム(バスケットボール)における成長・進化を考えていることに気づいた。いかに良い選手になれるかをね。経験を積む意味でも勝ちたいけど、それ(優勝)がプレイするすべての理由じゃない。2年間も実戦から離れて、戻ってきた時に何ができるのかと不安もあった。アキレス腱の怪我をすると、ゲームに対しても違った考え方を持つようになる。何が起こるかは誰にも分からないけど、できるだけ長くプレイしたいね」 今季のネッツはカイリー・アービング、ジェームズ・ハーデン、ブレイク・グリフィン、ラマーカス・オルドリッジと優勝を狙えるスーパーチームに変貌しており、そのなかでデュラントがどのような役割を果たすのか、真価が問われることになりそうだ。

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