日本時間4月6日(現地5日)午前8時、アマリー・アリーナでワシントン・ウィザーズとトロント・ラプターズが対戦する。2月11日(同10日)の前回対戦では実現しなかった八村塁(ウィザーズ)と渡邊雄太(ラプターズ)のマッチアップは見られるか。※以下の成績は4月1日(同3月31日)現在。
八村の勢いが止まらない。29点をマークした3月14日(同13日)のミルウォーキー・バックス戦以降の10試合で、平均20.2点、7.8リバウンド、1.5アシスト、0.8スティールを記録。31日(同30日)のシャーロット・ホーネッツ戦では、自己最多タイとなる30点をマークした。ブラッドリー・ビールが股関節痛で欠場して以降は、積極性に拍車がかかったように見える。 「ブラッドがいないので、より積極的にいかなければいけないと思っていた」と八村本人もエース不在の影響を認めつつも、一方で昨季のNBA1年目からチームの主力として戦い続けてきた自負もあるのだろう。ホーネッツ戦後のインタビューでは、「チームからもどんどん積極的に行けと言われているし、僕としても自分が今までやってきたことにすごい自信がある」と語っている。そのホーネッツ戦と前日のインディアナ・ペイサーズ戦の合計フィールドゴール試投数が、チーム最多の49本だったという事実も、自信の裏付けと言えるだろう。 また、最近はラッセル・ウェストブルックとの連携も向上している。スコット・ブルックスHC(ヘッドコーチ)も、「2人のケミストリーが良くなってきた。ラッセルがリバウンドを取って塁が走っていれば、相手ガードにポストアップする形が作れる。そういうプレイが増えてきた」と、2人が走ることでより多くの好機を作り出せると期待を寄せる。こうしたプレイが増えるほど、オフェンスにおける八村の存在感は増す一方だろう。
オフェンスの進化が目覚ましい八村だが、「チームで1番(PG)から5番(センター)まで守れるのはお前だけ」とウェストブルックに発破を掛けられているディフェンス力も見逃せない。現にコート上では、デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)からレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)など、さまざまなポジションのスター選手とマッチアップする場面が見られた。 それでもブルックスHCは、「まだレベルアップの余地がある。今はガードの守り方を学んでいる段階で、それができれば1番から5番まであらゆる選手を止められる」と、八村のディフェンス力はまだ伸びしろがあると期待を寄せる。 オフェンスでチームトップのシュートを放ち、ディフェンスでは相手エースと対峙する。それでいて、3月は37分以上出場した試合が7度あるなど平均34.5分プレイしているのだから、まさに獅子奮迅の働きと言えるだろう。
渡邊雄太が所属するラプターズとの対戦は2月11日(同10日)以来、今季2度目だ。2月の対戦前には「同じコートに立って、対戦できることをすごく楽しみにしてますし、もっと長い時間、彼と対戦できれば楽しい時間になるのではないかと思ってます」と再会を楽しみにしていた八村だったが、渡邊が左足首の捻挫で欠場。もし今回2人の直接マッチアップが実現すれば、2019年12月15日(同14日)の初対決以来、2度目となる。 日本代表の盟友との戦いで、ブルックスHCが「どんどん成長している」という姿を見せつけ、チームを勝利に導けるか。