ロサンゼルス・クリッパーズのタロン・ルー新HC(ヘッドコーチ)が10月21日(日本時間22日)に就任会見を行い、その模様を『ESPN』のオーム・ヤンミスク記者が伝えている。 2019-20シーズンのクリッパーズは開幕前にカワイ・レナード、ポール・ジョージと2人のスーパースターを補強。NBAファイナル進出を狙えるチームとして大きな期待を寄せられていたが、カンファレンス準決勝で3勝1敗とリードしながらデンバー・ナゲッツにまさかの逆転負けを喫した。 このプレイオフ早期敗退に終わった要因として、チームのケミストリー欠如を指摘する声が多いが、その理由をルー新HCは“一緒に過ごす時間が短かった”としている。 「みんなケミストリーと継続性について話していると思う。これはコート外で、選手たちが互いを嫌っているわけではない。ケミストリーに関してだと、ポール・ジョージは加入してから肩の手術を受けて離脱した。彼はトレーニングキャンプすべてと開幕11試合を欠場している。カワイ(レナード)もキャンプ全体に参加しなかった。そして、パトリック・べハリーも何度かラインアップから外れていた」 ルー新HCがNBAで指揮官を務めるのはクリーブランド・キャバリアーズに次いで2度目となる。前回は2015-16シーズン途中に内部昇格で就任し、レブロン・ジェームズを中心としたチームでNBA制覇を達成。その後、2016-17、17-18シーズンもファイナル進出を果たしたが、ジェームズがFA(フリーエージェント)でチームを去った18-19シーズンは開幕6連敗を喫して途中解任となった。そして、今季はクリッパーズでアシスタントコーチを務めていた。 タレントは申し分ないクリッパーズだけに、ルー新HCには1年目からファイナル出場など結果が求められる。その点に関するプレッシャーを聞かれると、「私は偉大なコーチの1人になりたい。そのためには勝たないといけない」と回答。そして、チームの二枚看板であるレナードとジョージについても語った。 「私のシステム、方針にアジャストしないといけない。ただ、私も彼らが気分よくプレイし、何が彼らによって良いのかアジャストしないといけない。また、リーグ最高のツーウェイプレイヤー(攻守兼備の選手)である2人が、守備の流れを作ることになる。健康状態が今後における最大の課題となるだろう」 クリッパーズはレナードとジョージの2大エース体制であり、これをいかに機能させるかがルー新HCにとって最大のミッションとなる。