ロサンゼルス・レイカーズは、10月11日(日本時間12日)に行われたマイアミ・ヒートとのNBAファイナル第6戦を106-93で制し、シリーズ4勝2敗でフランチャイズ史上17回目の優勝を果たした。ベテラン司令塔のラジョン・ロンドにとっても、自身2度目のタイトルは特別なものになったようだ。 レイカーズは序盤から主導権を握り、前半で64-36と大差をつける盤石の試合運び。そのなかで、控えガードのロンドはシュート6本すべてを成功させて13得点をマークした。その後も冷静にリードを守り抜き、NBA史上最多タイとなる17回目のリーグタイトルを手にした。
ロンドは30分間のプレイで19得点、シュート成功率11本中8本(うち3ポイント4本中3本)、4リバウンド、4アシストと活躍。『NBA.com/Stats』によれば、今プレイオフ(21試合中16試合出場)で挙げた計105アシストは、2014年のマヌ・ジノビリ(サンアントニオ・スパーズ/95アシスト)を抜き、1970-71シーズン以降のポストシーズンにおけるベンチプレイヤーの最多記録を塗り替えた。 ロンドはプロ2年目の2007-08シーズンにケビン・ガーネット、ポール・ピアース、レイ・アレンの“ビッグ3”とともにセルティックスでリーグ制覇を果たしており、クライド・ラブレットに次ぐ史上2人目となるセルティックスとレイカーズの両チームで優勝を達成。ただ、14年目のベテランにとっても、第6戦は「言うまでもなく、今までで最も過酷(な戦い)だった」という。『NBA.com』のマイケル・C・ライト記者が、試合後のコメントを紹介している。 「10年目、11年目にキャリアの状況が変わった。トレーニングキャンプに入る時、僕の在籍チームは優勝を期待されていなかった。だけど、今シーズンは1日目から優勝を争うチームだと理解していたし、その1年後に僕たちの目標・夢であるタイトル獲得を成し遂げた」 ロンドは9年目の2014-15シーズン途中にトレードでセルティックスから放出され、ダラス・マーベリックスへ。10年目以降はサクラメント・キングス、シカゴ・ブルズと低迷期にあるチームを渡り歩いた。2017-18シーズンはニューオーリンズ・ペリカンズでプレイオフに出場したが、再び移籍したレイカーズで昨季はレブロン・ジェームズの故障欠場が響いて悔しいシーズン(37勝45敗)を過ごした。それだけに、12年ぶりの優勝の美酒は格別だと話す。 「この数シーズンは不安定だった。昨年はプレイオフにも出場できなかった。僕にとってはこの感覚は久しぶり。チャンピオンシップで大きな役割を果たすのはいい気分だ。残りの人生でもずっと覚えているであろう出来事になった」 ロンドは来シーズンの契約がプレイヤーオプションとなっており、権利を行使するのか、契約を破棄するのか、現段階では未定。熟練のベテランガードが再び戻ってくるとなれば、リーグ2連覇を目指すレイカーズにとっては大きな力になるだろう。