7度のオールスター出場経験を持つサンアントニオ・スパーズのラマーカス・オルドリッジは、ミドルポストからの中距離シュートを最大の武器としている。しかし、オルドリッジは今シーズンに入ってから3ポイントシュートも数多く試投するようになっている。 オルドリッジの変化について、『Clutchpoints.com』のマーティ・フィン記者は以下のようにリポートしている。 オルドリッジは、2013-14シーズンまでは1シーズンに28本以上の3ポイントシュートを試投したことがなかった。その後、オルドリッジの3ポイントシュート試投数は2014-15シーズンに105本、2017-18シーズンに92本を記録したこともあるが、昨シーズンは42本の試投に終わった。しかし今シーズン、オルドリッジは35試合を消化した時点で既に88本の3ポイントシュートを試投し、そのうち40本を成功させている。 こうした変化について記者に質問されたスパーズのグレッグ・ポポビッチHC(ヘッドコーチ)は、「彼はオルドリッジの双子の兄弟だ。凄い選手だろ?」と冗談まじりに答えている。 オルドリッジの1試合平均の3ポイントシュート試投数のキャリアハイは1.5本だが、今シーズンは平均2.5本を記録中だ。 34歳のオルドリッジの平均得点は昨シーズンの21.3得点から19.2得点に落ちてはいるが、エフェクティブ・フィールドゴール成功率はキャリアハイの54.8%を記録している。 黄金期のスパーズは、ティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリといった選手たちによる中距離から近距離のシュートを主体としたオフェンスを武器としていた。しかし、現代の3ポイントシュート全盛のリーグで勝ち抜くには長距離シューターの駒が不足している現状は否めない。 『Basketball Reference』のデータによると、スパーズは現在ディフェンス・レーティングでリーグ24位と低迷している。苦戦しているディフェンスを補うためにも、オルドリッジやデマー・デローザンといった中距離シュートのスペシャリストたちが今まで以上に3ポイントシュートを試投することが必要になるかもしれない。