ゴールデンステイト・ウォリアーズのスター、クレイ・トンプソンはNBAファイナル2019の第6戦で左膝前十字靭帯を断裂して以降ずっと戦列を離れている。トレーニングキャンプが始まった先月末時点では、来年2月に開催されるオールスター後の復帰が期待されていた。 しかし現地火曜日、ウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は地元テレビ局のインタビューにて、トンプソンが今シーズン全休する可能性を示唆した。 「通常、バスケットボール選手が前十字靭帯断裂から復帰するには1年かかる。クレイにとってもそれは同じで、それはシーズン全休を意味する。リハビリが完璧に進んで医者からの承認がもらえれば、もしかしたらという気持ちもあった。しかし現実的に見れば、彼は7月1日に手術を受けており、来年の4月でようやく術後9カ月となる。今季中プレイすることはほぼないだろう」 ウォリアーズがトレーニングキャンプを開始した時、トンプソンは現時点では早期復帰を目指すような段階になく、プラン通りリハビリを進めていくと語っていた。復帰時期はケースによって異なるが、通常前十字靭帯の断裂はリハビリに約6カ月かかり、その後も体の強さと可動性を取り戻すためにさらに時間を費やす必要がある。 「避けたいのは復帰を急ぐこと。僕のように30歳後半でのプレイも考えているなら尚更ね。」とトンプソンは語っている。 大学時代に前十字靭帯断裂を経験しているカーHCも、トンプソンが完治するにはもっと時間が必要だと感じている。 「現時的に見なければいけない。私も大学時代に同じ怪我をし、シーズンを全休したんだ。だから彼も今季中の復帰は難しいだろう。彼が抜けた穴を埋めるために、若い選手の準備を整えなければいけない。そして時期はわからないが彼が戻ってきた時、その若手たちが成長してローテーションに入ることが出来れば、チームはより強くなるだろう」 そう語ったカーHCだったが、その後トンプソンのシーズン全休は確定していないと改めてコメントしている。 「私のコメントは表面的なものでしかなく、決してなにかを正式に発表したわけではない。彼のリハビリは順調だし、今季プレイできる可能性もまだある。ただ最近のメディアにおいて、『ありそうにない』という表現が『シーズン絶望』になってしまうということを忘れていたよ。喋ったこと自体が私の間違いだったみたいだね」 NBAでもっとも耐久性の高い選手の1人に数えられるトンプソンは、ここまでのキャリアで出場可能だったレギュラーシーズン640試合中615試合に出場しており、チームの連続出場試合記録(214試合)も保持している。カーHCは戦列を離れることはトンプソンにとって挑戦だと語っている。 「つまらなそうにしているよ。彼はバスケをプレイするのが大好きなんだ。リハビリを続けて約3カ月となり膝の調子も良くなっている。痛みもないようで、シュート練習をすることもできるだろう。ただ今は膝を癒すために、走ることすら許されない。だから彼はウェイトルームでトレーニングをしているんだ」 「気の毒だと思う。プレイできないとチームの一員としての感覚がなくなってしまう。彼はそれをとても残念がっているよ」