今オフ、フィラデルフィア・76ersとのサイン&トレードによりジミー・バトラーを獲得したマイアミ・ヒートは、新シーズンでの上位進出を狙っている。優勝を目指すため、バトラーに次ぐ第2のスターが必要となるヒートは、ワシントン・ウィザーズのエースであるブラッドリー・ビール獲得に狙いを定めていると現地メディアMiami Heraldのバリー・ジョンソン記者が報じた。 ウィザーズは今オフ、ビールに延長契約をオファーしており、現時点でビールのトレードは一切検討していないことを明言している。ウィザーズとの延長契約を結ばなければ2021年オフにFAとなるビールもまた、現時点でトレードは要求していない。しかし、来オフまでにビールがウィザーズと延長契約を結ばずFA市場に打って出る可能性が高まった場合、ウィザーズはその前にビールを放出し、代わりに他チームからアセットを獲得することを検討するだろう。その場合、ジョンソン記者はヒートが本格的にビール獲得に乗り出すことになると分析している。 また、ジョンソン記者は、ヒートのケリー・オリニクが2020-2021シーズンのプレイヤーオプションを放棄すると、ヒートのビール獲得の可能性が上がることを以下の通り報じている。 「オリニクが来年6月までに1360万ドル(約14億円)の契約をオプトアウトすれば、来オフにヒートは他チームの重荷となる契約を吸収する代わりに、複数のドラフト指名権を手に入れることが可能となる。そしてウィザーズがそれまでにビールをトレード市場に出すことを決断していれば、ヒートはそれらドラフト指名権を使い、ウィザーズとのトレードによりビールを獲得できるチャンスが高くなるだろう」。 ヒートにとって、ビール獲得は理に適っている。昨季ウィザーズで82試合に出場したビールは、平均25.6得点、5.0リバウンド、5.5アシスト、1.5スティールという驚異的な数字を残した。また、アウトサイドシュートを得意とするビールは、フィールドゴール成功率47.5%、そしてスリーポイントシュート成功率35%.1をマークしている。ビールは自身の決定力に加え、高確率なアウトサイドシュートを武器に相手ディフェンダーを引き付けることで、ヒートのエースであるバトラーのドライブスペースを作ることも期待できるだろう。さらに、ビールが長年ウィザーズのスターであるジョン・ウォールと良好な関係を築いていたことに鑑みると、同じくボールを支配する傾向にあるバトラーとも上手く補足し合える関係を築いていけると期待できる。 現時点でのビールのトレードはあくまでも憶測にすぎないが、ジョンソン記者が述べた通りの条件がそろった場合、ビールはヒートにトレードされる可能性もありそうだ。 スポヲタ:ビタラフ アドル