バスケットボール殿堂入りを果たしているチェット・ウォーカーが、84歳で亡くなったと選手会が発表した。NBAオールスターに7度出場したウォーカーはスピードが持ち味で、「ジェット」のニックネームでファンから愛された。 ミシシッピ州出身のウォーカーは、1962年のNBAドラフトでシラキュース・ナショナルズに指名されプロ入り。その後チームがフィラデルフィアに移転して76ersと改称した際も在籍し続け、1966-67シーズンにはレギュラーシーズンで68勝を記録。プレイオフではボストン・セルティックスの連覇を8で止めてみせた。当時のチームにはウィルト・チェンバレン、ハル・グリアー、ビリー・カニンガムらが在籍しており、そのなかでウォーカーは平均19.3点、8.1リバウンドを記録していた。 その後1969年にシカゴ・ブルズへトレードで移籍。ボブ・ラブ、ジェリー・スローン、ノーム・バン・ライアーらとともに、創設当初のブルズを支えた。 13年間のNBAキャリアで、ウォーカーは平均18.2点、7.1リバウンドを記録。1962年のドラフト組でウォーカーのWin Share(ウィンシェア。個人の勝利への貢献度を示す数値)を上回ったのは、ジョン・ハブリチェック(元セルティックス)のみである。ウォーカーは2012年にバスケットボールの殿堂入りを果たした。 ブルズは訃報に接し、「彼のスキル、献身、そしてゲームへの貢献は、バスケットボールのスポーツとシカゴの街に永続的な影響を与えた。チェット・ウォーカーは真のシカゴ・ブルズの象徴として永遠に記憶されるだろう」と声明を発表している。