【独占インタビュー】ナゲッツダンサーAnzuさん「コートが一番いろいろな方々の笑顔が見られるスペシャルな場所」

2021-22シーズンからデンバー・ナゲッツのダンスチーム「ナゲッツ・ダンサーズ」で活躍しているAnzuさん。世田谷区「池之上青少年交流センター」にて開催された「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew」のオーディション後に、Anzuさんがアメリカ挑戦を経験して感じたこと、これまでのキャリアで大事にしてきたことなどを話してくれた。

街全体がファミリー

――2021年から在籍されているナゲッツダンサーズの魅力を教えてください。 Anzu:今NBAダンサーズって男女混合チームだったりヒップホップをメインで踊るイメージが強いと思うんですど、うちのチームは女の子だけっていうのもあってヒップホップだけじゃなく、ジャズとかラテンとか他のダンスもやっているんです。そういった面で他のチームとはちょっと違っていて、そこが魅了なのかなと思います。(チームの雰囲気は)割とおっとりした感じです。お互いにコミュニケーションを大事にチーム一丸となってやっています。 ――そういった雰囲気はナゲッツという球団組織全体でも感じるものですか? Anzu:よくプレイヤーたちがロッカールームで「ファミリー・オン・スリー」(掛け声)で締めていたりするんですけど、そうやってファミリーを大事にしているというか。みんながファミリーなんだよっていう意味では、選手も、ダンサーも同じ気持ちなのかなと思っています。 ――ナゲッツは昨季球団初優勝を飾りましたが、レギュラーシーズンと比較した時、NBAファイナルという舞台はどういったものでしたか? Anzu:お客さんの盛り上がり方が全然違くて、入っている人数もそうですし、Tシャツが配られる時もあったりで、一体感がありました。とにかく1試合1試合に込められるお客さんたちの熱が全然違いますね。 ――その熱量はダンスのパフォーマンスにも影響があるんですか? Anzu:(パフォーマンスをしに)出る時も、終わった時もいつもより歓声が大きくて。あと自分たちが踊るタイミングじゃないタイムアウトの時もすごい盛り上がっているので、私たちもテンションが上がるじゃないですか。なので相乗効果のように、お互いに盛り上がっていくみたいな感じでしたね。 ――優勝パレードにも参加されていましたが、その時の感想は? Anzu:日本とは規模が違うなというのが第一印象で(笑)。あとはNBAもNFLもそうだと思うんですけど、やっぱり地域に根付いているなと印象がすごくありました。パレードの時も地元のファンの方々が来てくださっていましたし、本当に愛されているなと感じましたね。 個人的には自分が教えているダンスクラスの生徒が見に来てくれていて、ちょうどお互いを見つけることができたので、私としては嬉しかったです。あと私たちダンサーに対しても(ファンの方々が)「おめでとう」って言ってくれたのも嬉しかったし、街全体がファミリーなんだなって改めて思いましたね。

「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew」オーディションでは課題の振り付けを作成。ディレクターのReikoさん(中央)、ホークスのManamiさん(左)とともに審査にも参加した

どれだけお客さんの笑顔を発見できるか

――8月10日(木)~13日(日)に代々木第二体育館で開催される「Sun Chlorella presents World University Basketball Series 2023」のハーフタイムショーでパフォーマンスする特別ダンスユニット「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew」について、Anzuさんにはコレオグラファーとして携わっていただきました。具体的にはどんなことを担当されていたのか教えてください。 Anzu:コレオグラフの方ではジャズの振り付けを作らせていただいて、曲もディレクターのReikoさんと一緒に決めさせていただきました。ウォリアーズのMariさんが作ったもう一つのジャズの曲があるんですけど、それとはまた違った雰囲気の曲が使えればなって思って、ちょっと女性らしい曲を選んでみました。振り付けも少し女性らしくしてみたりだとか、同じジャズでも差が出せればなと思って作成しました。 ――オーディションはいかがでしたか? Anzu:(参加者の)皆さんの熱量がすごかったなというのが一番の印象です。バックグラウンドも様々で初めてNBAスタイルのヒップホップをやる人もいたと思います。しかも、振り入れも早くて、オーディションだからみんな緊張しているし。それでも皆さんの最大限のものを見せていただけて、凄く楽しいオーディションでした。 ――もうすでにメンバーも発表されましたが、チームにはどんなパフォーマンスをして欲しいですか? Anzu:メンバーの方々には踊っている時に「楽しいな」と思ってほしくて。そうすればお客さんにも伝わって、楽しんでくれると思います。まず第一にメンバーに楽しんで欲しいことと、バスケって結構近い距離でお客さんが見てくれると思うので、全員とは難しいとは思うんですけど、自分の前に座っているお客さんだけでもいいので目を合わせて踊ってほしいですね。どれだけお客さんの笑顔を発見できるか。自分も楽しむけど、お客さんが楽しんでいるところを見て、それを楽しんでほしいなと思っています。

子どもたちの背中を押せるような存在になりたい

――Anzuさんが海外での活躍を目指したきっかけは? Anzu:一度ニュージーランドにワーキングホリデーに行っていた時に、バスケの試合で踊らせていただいたことがあって、その時近くにいた小さい子どものお客さんが一緒に踊っていたんです。試合が終わって私たちがコートに立っている時に、コートが解放されてファンの方々も入れるようになったんですけど、その小さい子が真っ先にハグしに来てくれたんですね。それがすごい印象的で。話した内容なんて、その子が「今日が初めての試合なんだ」って話してくれて、私は「じゃあ楽しんでね!」みたいな、たった一回のやり取りだったんです。あとは一緒にポンポンを持って踊ったりした感じなんですけど、それだけだったのに真っ先に来てくれて。やっぱり海外にいると(自分が)外国人になるじゃないですか。あまり英語も喋れないのに、同じチームを応援していると繋がれるんだなって。そういう経験をまたできたらいいなと思って。そんな時にシーガルズ(社会人アメリカンフットボールリーグ「Xリーグ」のチーム。アメリカ挑戦の前にAnzuさんが所属)の時の先輩に「アメリカ挑戦してみれば」って言われたのがきっかけで、目指すようになりました。 ――アメリカへの挑戦はスムーズにいきましたか? Anzu:挑戦し始めて3年後にナゲッツに合格しました。コロナが流行り始めた期間というのもあって、オーディションとかも無くなってしまうみたいなことがありました。 ――諦めずに挑戦し続けることができた理由は? Anzu:やりたいと思ったことは続けられるタイプなんですかね(笑)。でも一番は家族から「やめなさい」って言われなかったからだと思います。コロナもあったので、「このまま挑戦し続けてもいいのか?」と思うこともあったんですけど、「やりたいならやれば」というスタンスの家族が周りにいて。周囲の人も「コロナなんだからやめなさい」とか、「無理だから」とか言わなかったんですよね。そう言われなかったのが続けられた1番の理由かなと思います。 ――これまでの道のりを振り返って、自分の中で大切にしてきた軸みたいなものってありますか? Anzu:どんな時でも笑っていたいなっていうのはあって。辛くても笑っていたら助けてくれる人はいるし、笑顔を大切にしたいというのは一番自分の中で持っているものですかね。コートに立ちたいと思っている理由も、コートが一番いろいろな方々の笑顔が見られる場所じゃないですか。だから私にとってそこがすごくスペシャルな場所なんです。もちろんダンスも好きですけど、一番好きなのはそこでいろいろな人の表情を見ることですね。 ――海外挑戦という夢を叶えられたAnzuさんですが、今後の目標として考えていることなどはありますか? Anzu:子どもたちには頑張れば夢は叶うということを、ダンスを通して伝えたいなと思っています。あと私はアメリカに行く前に留学会社で働いていたことがあったんです。なので海外に挑戦したいなとか、ちょっとでも興味を持っている子たちの背中を押せるような存在になりたいなと思っていて。語学留学やダンス留学をしたいけど勇気が出ない子とかもたくさんいると思うので、そういう子たちに何かアプローチをかけていきたいなと思います。


多くの人を笑顔にすることを目標に歩み続けるAnzuさん。その意思は「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew」にもしっかりと受け継がれているはずだ。

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