フィラデルフィア・76ers(以下シクサーズ)が、トロント・ラプターズのニック・ナース前HC(ヘッドコーチ)を新たな指揮官に招聘するようだ。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が報じている。 ウォジナロウスキー記者によると、ナースの代理人はフェニックス・サンズ、シクサーズと交渉を進めていたが、ナースがジョエル・エンビードをコーチしたいという希望があったこと、そしてシクサーズのダリル・モーリー・バスケットボール部門社長との関係性があったことが、シクサーズ行きを決断させたとしている。ナースはラプターズ入りする前、ロケッツ傘下のDリーグ(現Gリーグ)チームで指導をしており、同時期にモーリーもロケッツのフロントにいたという過去がある。 55歳のナースHCは今季ラプターズで41勝41敗を記録。プレイイン・トーナメントではシカゴ・ブルズに敗れ、プレイオフ進出を逃していた。ラプターズでは5シーズンにわたってチームを率い、227勝163敗を記録。勝率58.2%はラプターズの球団最高記録である。2019年には優勝を経験し、2020年には最優秀HC賞にも輝いている。 なお、エンビードはMVPを受賞した翌シーズンに同じチームに在籍しながら、別のコーチの指導を受けることになる。これは1990-91シーズンのマジック・ジョンソン(ロサンゼルス・レイカーズ)以来のケースだという。