ブルックリン・ネッツのケビン・デュラントは、年俸4400万ドル(約61億円)超の巨額契約があと4年残るなかで、チームにトレードを要求したと報じられている。様々な新天地候補が浮上し、去就が注目されているが、レジェンドのジェリー・ウエストはトレード成立に否定的な見解を述べている。 2019年夏にネッツへ移籍したデュラント。1年目は右アキレス腱断裂のリハビリで全休となったが、2020-21シーズンは平均26.9得点、所属3年目の21-22シーズンは平均29.9得点、7.4リバウンド、6.4アシストの成績を残した。 カイリー・アービングとの強力デュオを形成しながら、プレイオフではボストン・セルティックスにまさかの4連敗であっけなくシーズンが終了。日本時間7月1日(現地6月30日)にNBAのフリーエージェント(FA)交渉が解禁されたなか、その数時間前に、ネッツにトレードを要求したと報じられた。 フェニックス・サンズ、マイアミ・ヒート、トロント・ラプターズなど様々なチーム名が候補に挙がり、トレード論争は過熱しているが、デュラントがゴールデンステイト・ウォリアーズ在籍時にチームアドバイザーを務めた経験を持つ英雄のジェリー・ウエストは、『SiriusXM NBA Radio』でトレードは困難との持論を展開した。 「彼はバスケットボールに真摯に打ち込む選手だ。技術の数々を軽視してはならない。彼は誤解されることが多いと思う。今までで史上最高の選手の1人だから、彼を欲しがる理由は分かる。ただ、私の予測ではトレードされないだろう。彼のような男を獲得するために十分な見返りを与えることなんてできない」 元NBA選手で、現在は『ESPN』のアナリストを務めるティム・レグラーも同局の番組『Get Up』で、「KD(デュラント)を獲得すための見返りを提示できるチームがないため、おそらくネッツでシーズン開幕を迎えるだろう。これは非常に複雑なトレードだ。私がGM(ゼネラルマネージャー)なら、KDやカイリー・アービングがプレイしたい場所に行かせようとするのが仕事じゃないから、(スーパースターが)抜けた穴をしっかりと埋めることができる内容でなければ、トレードはしない」 果たして、“デュラント狂騒曲”はどのような結末を迎えることになるのだろうか。