ロサンゼルス・レイカーズに移籍したラッセル・ウェストブルックにとって、NBAキャリア14年目はキャリア最大の試練のシーズンとなっている。2008年にボストン・セルティックスでリーグ優勝を果たし、現役引退後は辛口批評で人気を博すケンドリック・パーキンスは、来季はどのチームからも“必要とされない”と厳しい見解を突き付けている。 ウェストブルックと言えば、オクラホマシティ・サンダー時代にはケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)、ジェームズ・ハーデン(フィラデルフィア・76ers)と共闘。リーグ屈指の攻撃的ガードとして、オスカー・ロバートソン以来となるシーズン平均トリプルダブルを達成し、通算トリプルダブル回数でも歴代トップ(193回)に君臨している。 今季開幕前にワシントン・ウィザーズからレイカーズへトレードとなり、大きな期待が寄せられたが、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、カーメロ・アンソニー、ドワイト・ハワードとスーパースターが揃う環境にスムーズにアジャストできず、ここまで平均17.9得点、7.4リバウンド、7.0アシスト、3ポイント成功率27.7%と軒並み成績を落としている。 来シーズンは4700万ドル(約56億円)のプレイヤーオプションで、去就が注目されるウェストブルック。レイカーズがウェスタン・カンファレンス9位(29勝40敗)と低迷している影響もあり、パーキンスは『ESPN』の番組『Sports Center』で、ほかのチームから必要とされないかもしれない可能性を指摘している。 「俺はインサイダーじゃないが、多くのリーグのゼネラルマネージャー(GM)たちと関係がある。おそらく、来シーズンのロスターにラッセル・ウェストブルックを入れたいと思うヤツは誰もいないだろう。これは彼の才能の問題じゃない。彼のゲームは今、衰えてきている。昔のラッセル・ウェストブルックじゃないことは理解しないといけない。多くのGMは、彼が役割が少なくなるのを拒むのではないかと恐れている。だから、チャンスを与えることにも二の足を踏むだろう」 そんななかウェストブルックは、日本時間3月19日(現地18日)のトロント・ラプターズ戦で、第4クォーター残り0.4秒で延長に持ち込む3ポイントをねじ込むなど、チームを勝利に導くパフォーマンスを披露。プレイオフへ向けて調子を上げ、パーキンスのマイナス評価を覆すことができるか。