ドウェイン・ウェイドがG.O.A.T.論争について「いつかジョーダンの名前を忘れる日が来る」と予言

NBAにおける史上最高の選手、すなわち「G.O.A.T.(Greatest of All Time)」は誰だというテーマは、いつの時代もファンやメディアの間で盛り上がる。スタッツや優勝回数による比較、時代によるルールの違い、そもそもそうした議論は意味がないなど、各々の視点で語られるため意見が分かれやすく、それだけに毎度白熱するのだ。 そうした議論で具体的に名前が挙がるのは、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)など、近代におけるスーパースターが多い。しかし、リーグ最多の3万8387点を挙げ、6度頂点に立ったカリーム・アブドゥル・ジャバー(レイカーズほか)の名前が挙げられる頻度は、先述の面々と比較すると決して高くない。これはジャバーが彼らよりも前の世代、主に70~80年代に活躍したということ、そして若いNBAファンが増えジャバーの活躍をリアルタイムで観てきたファンが少なくなってきていることが、多分に影響しているからだろう。 もしそれが理由であるなら、いつの日か“G.O.A.T.論争”から主に80~90年代に活躍したジョーダンの名前も聞かれなくなるのではないか――。ドウェイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)はそのように考えているという。ポッドキャスト番組『Armchair Expert』に出演した際、自身の見解を明かしている。 「これからのNBAはもっと、もっと若い世代になるんだ。僕たちがカリームのことを忘れているように、彼らもジョーダンのことを忘れてしまうだろう」 もちろんウェイドは、ジョーダンが「バスケットボール界における最初のアイコン」として、コート内外における絶大な影響力、そして彼に取って代わる存在が現れることは困難であると認めている。それでも、現代の選手の方がジョーダンが活躍した当時よりも優れていると考えているようだ。 「現代の選手たちのプレイを観ていると、自分は上手いと思っていたけど……彼らは自分よりずっと上手だね。ゲームは前進し続けるから、これからも今まで観たことのないような選手を見続けることになるだろう」 『CBS Sports』のブラッド・ボトキン記者は、「これはウェイドの言うとおりだ。今、ジョーダン対レブロンの議論が盛り上がっているのは、両方の世代から多くの人が会話をしているからだ。いずれはレブロン派が増えるだろう。そして将来には、誰か新しい選手が次世代の子どもたちにレブロンのことを忘れさせてしまうだろう」と推察している。

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