9月28日(現地27日)、トロント・ラプターズの渡邊雄太がメディアデーのオンライン記者会見に登場した。まもなく始まるトレーニングキャンプや、トロントでの新生活などについて語っている。 ――トロントに来てまだ間もないですが、住み心地はどうですか? 渡邊:2週間くらいしか経っていないんですが、すごく住みやすい街です。すごく綺麗で、本当に住むのが楽しみだなと感じました。 ――年齢的にもキャリア的にも中堅に近い立場ですが、ご自身ではどう思っていますか? 渡邊:NBAは18歳、19歳とか20歳で入ってくる人が多いので、そういう人がいると結構年齢は上の方(27歳)だと思います。ただ、(キャリアの)長さで言ったらまだ自分は4年目ですし、いつでも1年目の気持ち、そして崖っぷちの気持ちでやっていかないと僕はこの世界で生き残っていけないと感じているので、そういう気持ちを絶対に忘れてはいけないと思っています。 ――ニック・ナースHC(ヘッドコーチ)から、今年取り組むべきことなど言われていますか? 渡邊:まだ今年の契約が保証されていないので、チームから具体的に細かくこうしてほしいなどの話はないです。ですが、去年同様にディフェンスをしっかりやり、オフェンスではオープンシュートをしっかり決めて、もっともっと絡んでいけたらと思っています。 ――去年も開幕ロスター争いを経験しましたが、そこから今年に活かせることはありますか? 渡邊:去年だけではないですが、実力のある選手が生き残り、自分より力のある選手がいれば契約していても切られてしまう厳しい世界です。今は(契約が)部分保証されていまけど、僕自身も立場的には崖っぷちというのは変わらないです。常に向上心を持って上を目指さないと、僕のポジションを奪おうとする選手もいるので。そういう競争ができるのは正直楽しみですし、気を引き締めなければという気持ちもすごくあります。 ――オフェンスの部分で今季はどういったところをチームに見せていきたいですか? 渡邊:去年の終盤ではアグレッシブさを見せることはできましたが、序盤からオープンになったシュートはどんどん打っていきたいです。スカウティングで僕がシューターだということは相手も分かっているので、マークが厳しくなると思います。そこで空いている部分を見つけて、ドライブで切り込んだり、上手く味方に合わせたりと、オフェンスのバリエーションをもっと増やしていかなければいけないと思っています。 ――開幕戦でいきなり八村塁選手のウィザーズと対戦します。 渡邊:実際にコートに立てばそのことは考えずに、一対戦相手としてやらなければいけないなと。ただ特に日本のファンの皆さんはそれをすごく楽しみにしていると思います。まず僕はチームに残ってプレイタイムを勝ち取るというのが大前提になってきますが、でも僕自身も彼と対戦できるのはすごく楽しみですし、去年できなかった分、もちろん真剣勝負をしつつ、その瞬間を楽しめたらと思っています。 ――今シーズンの具体的な目標は? 渡邊:まず、チームに残るのが最低限の目標です。出場数をもうちょっと増やしつつ、3ポイント成功率40%をキープしていかなければと思います。あと、個人的な目標ではないですが、僕は優勝したいというのがずっとあるので、ラプターズの一員として優勝に貢献できるような選手、チームから求められる選手にならなければいけないと思っています。 ――オフシーズンに鍛えてきたところは? 渡邊:オリンピックであれだけ(試合を)やれたというのは大きかったです。オフにプレッシャーがかかった状態でのゲーム形式はできないので。あとは個人的にシェフを雇いまして、食事面もすごく充実しています。それが体重に反映されつつ、体の重さも感じないことが成果として出ています。プレイしていても体が重くないです。 ――食事には気をつけているイメージがありますが、今回シェフを雇った理由は? 渡邊:基本的にチームにシェフがついていて、日本食を出してくれることもあるんですけど、どちらかといえばアメリカ食寄りで、正直食べにくいなと思う日もありました。そういった意味では、僕の要望に応えてくれて、毎食バランスも考えて出してくれるのでありがたいです。食事に関しては昔から気をつけているんですけど、アスリートである以上身体が資本なので。体のコンディションによってプレイも大きく変わってくると思います。特に今回まだ雇ってから1、2か月しか経っていないんですけど、すでに体の変化は感じているので、いかに食事が大事か改めて考えさられました。