NBA19年目を迎えるカーメロ・アンソニーは今夏、無制限FA(フリーエージェント)でロサンゼルス・レイカーズと1年契約を結んだ。キャリアで初めて、同期のレブロン・ジェームズとチームメイトになったが、晩年に名門レイカーズの一員になるとは思ってもみなかったという。 2003年のドラフト全体3位指名でNBA入りしたアンソニーは、デンバー・ナゲッツのエースとしてルーキーイヤーから自慢の得点力を発揮。15年連続で平均20得点以上をクリアし、2011年2月には生まれ故郷であるニューヨークに拠点を置くニックスへトレードとなった。 2012-13シーズンに得点王(平均28.7得点)、オールスター出場10回、アメリカ代表の一員として五輪金メダル獲得3回など、スーパースターとして君臨してきたが、17-18シーズン以降はオクラホマシティ・サンダー、ヒューストン・ロケッツと渡り歩き、19年にはシカゴ・ブルズにトレードされたのち、解雇されて約9カ月間も無所属となる憂き目に遭った。 しかし、19年11月にポートランド・トレイルブレイザーズと契約すると、デイミアン・リラード、CJ・マッカラムに次ぐ“第3の男”として復活。所属2年目の20-21シーズンはスーパーサブとして、平均13.4得点、キャリアハイの3ポイント成功率40.9%を記録した。 今オフに無制限FAとなり、盟友ジェームズからのラブコールもあって、レイカーズ入りを決断。しかし、これまでレイカーズの一員になるとは思っていなかったと、アンソニーは『Spectrum SportsNet』のインタビューで明かしている。 「一度も、一度も(考えたことは)なかったよ。それについて、頭の中で処理しようとしている。リーグの歴史において、(レイカーズの)パープルとゴールドを身に纏うことの意味は分かっている。それに倣って戦うだけさ。レイカーの一員であることの本質は理解している。ただ、パープル&ゴールドのユニフォームを着るとは思ってもいなかった。特に、キャリアのこの段階でね。しかし、すべてのことは理由があって起こるもの。俺はそれを信じるだけさ」 自身初のリーグ優勝に向けて、アンソニーはジェームズ、アンソニー・デイビス、ラッセル・ウェストブルックらとともに全身全霊を注ぐ。