日本時間7月21日(現地20日)、ファイサーブ・フォーラムでミルウォーキー・バックスとフェニックス・サンズのNBAファイナル第6戦が行なわれ、105-98で勝利したバックスが2020-21シーズンのチャンピオンに輝いた。バックスが優勝するのは殿堂入り選手のオスカー・ロバートソンやカリーム・アブドゥル・ジャバーらが在籍していた1971年以来50年ぶりで、球団史上2度目。ファイナルMVPにはヤニス・アデトクンボが輝いた。 3勝2敗でホームに戻ったバックスは第1クォーターで29-16とリードを奪うも、第2クォーターでサンズに31-13と走られ、前半終了時には42-47と逆転された。以降はクロスゲームが繰り広げられたが、100-96とバックスの4点リードで迎えた残り56.9秒、バックスはクリス・ミドルトンが6点差に広げるジャンパーをねじ込む。一方のサンズは直後のポゼッションでデビン・ブッカーが3ポイントを外し、万事休す。その後バックスはファウルゲームで得たフリースローを着実に沈め、勝負を決めた。 ファイナルMVPのアデトクンボは、50点、14リバウンド、2アシスト、5ブロックを記録。フィールドゴールは16/25、プレイオフ以降は55.6%と調子を落としていたフリースローを17/19という高確率で沈めるなど、集中力を維持し続けた。また、プレイオフで50点、10リバウンド、5ブロック以上を達成した史上初の選手となっている。シリーズ平均では35.2点、13.2リバウンド、5.0アシスト、1.2スティール、1.8ブロック、FG成功率61.8%をマーク。NBAファイナルで平均30点、10リバウンド、5アシスト、FG成功率60%以上を達成した史上初の選手となった。さらに、ファイナルで40点、10リバウンド以上を3度達成したのは、2000年のシャキール・オニール(当時ロサンゼルス・レイカーズ)に続いて史上2人目である。 バックスはアデトクンボのほか、ミドルトンが17点、5リバウンド、5アシスト、4スティール、ドリュー・ホリデーが12点、9リバウンド、11アシスト、4スティール、ブルック・ロペスが10点、8リバウンド、ボビー・ポーティスが16点、パット・カナートンが8リバウンドを記録した。なお、0勝2敗から4連勝して優勝を飾ったのは2006年のマイアミ・ヒート以来、リーグ史上5番目のチームである。 サンズはクリス・ポールが26点、5アシスト、ブッカーが19点、5アシスト、ジェイ・クラウダーが15点、13リバウンド、4スティール、ディアンドレ・エイトンが12点、6リバウンドをマークした。サンズの第1クォーターの16点は、彼らが今季のプレイオフで挙げた第1クォーターでの得点としては最も少ないものだった。 なお、ファイサーブ・フォーラム前に設置されたファンが集える広場「Deer District」には、バックスファン6万5000人が集結。優勝の瞬間、会場は大いに盛り上がった。