ニューオーリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンは、日本時間4月30日(現地29日)に敵地で行われたオクラホマシティ・サンダー戦でキャリア通算82試合目の出場を果たした。2年目で通常の1シーズンをフルで過ごしたのと同じ試合数に到達したが、『Pelicans.com』のジム・アイヒェンホーファー記者は、敵将らのコメントを交えてその進化を伝えている。 2019年のドラフト全体1位指名でNBA入りしたウィリアムソンは、右膝半月板損傷でデビューは2020年1月にずれ込んだ。新型コロナウイルス禍の影響もあり、ルーキーイヤーは24試合に出場して平均22.5得点、6.3リバウンド、2.1アシスト。才能の片鱗を示したものの、怪我の再発リスクを避けながらのプレイだった。 しかし、2年目の今季は開幕からエンジン全開。リーグ8位の平均26.8得点、7.1リバウンド、3.6アシスト、シュート成功率61.3%と成績を伸ばしており、これと同等の活躍を見せているのはMVP候補に挙げられているデンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチ(平均26.3得点、シュート成功率56.8%)だけという充実ぶりだ。 ブルックリン・ネッツのスティーブ・ナッシュHC(ヘッドコーチ)は、「歴史に残るような才能あふれる選手だ。フィジカル、強さ、サイズ、スピード、爆発力、クイックネス、機動力、優れたハンドリング、信じられないフィニッシュ力……。プレイメーカーにもなれ、3ポイントも撃てる。素晴らしい選手だ」とウィリアムソンの潜在能力に太鼓判を押す。また、ポートランド・トレイルブレイザーズのテリー・ストッツHCも、「彼はダイナミックなプレイメーカーにして、スコアラーだ。バスケットにアタックでき、パサーでもあるので、守るのは難しい」と“要警戒選手”として名前を挙げている。 今季から指揮を執るスタン・バン・ガンディHCは、ウィリアムソンを“ポイントフォワード”として起用することもあるが、常に進化し続ける底なしの才能に舌を巻く。 「ザイオンが恐ろしいのは、どんどん良い選手になっていくことだ。シューティングは進化し、ペリメーターからも撃てる。フリースローも改善されている。試合終盤でもボールを持てて、ポイントガードとして重要な判断を下すことを学習している。多くの選手同様、年齢を重ねるごとに守備も良くなるだろう。今は彼の才能の表面を見ているにすぎない」 現在ウェスタン・カンファレンス11位のペリカンズは、プレイイン・トーナメント出場の可能性をわずかに残しており、新エースのウィリアムソンに懸かる期待は大きい。