激動のシーズンを戦う。渡邊雄太の現在地【4月6日(火)午前8時:ウィザーズ対ラプターズ】

日本時間4月6日(現地5日)午前8時、アマリー・アリーナでワシントン・ウィザーズとトロント・ラプターズが対戦する。2月11日(同10日)の前回対戦では実現しなかった八村塁(ウィザーズ)と渡邊雄太(ラプターズ)のマッチアップは見られるか。※以下の成績は2日(同1日)現在。

初の先発から一転、出番減へ

渡邊雄太にとって今季は、NBAキャリア3年目のなかで最もアップダウンが激しいシーズンとなっている。昨年12月にエグジビット10契約でラプターズ入りすると、トレーニングキャンプで結果を残して開幕前には2ウェイ契約に昇格。その後序盤戦は出番に恵まれなかったが、ローテーション入りを果たすと1月30日(同29日)のサクラメント・キングス戦でキャリアハイの12点。そして3月4日(同3日)のデトロイト・ピストンズ戦では自身初の先発出場も果たした。 しかし、風雲急を告げるかのごとく、それから間もなく渡邊の状況は再び一変する。チームが調子を落としていくのと比例して、出番も限られるようになっていったのだ。数分のみというケースがほとんどで、まったく起用されなかった試合もあった。エグジビット10からのスタートと考えれば、開幕からロスターの位置を維持しているだけでも十分素晴らしいと言えるかもしれない。しかし、コートに立てば懸命なディフェンスで貢献できることを今季何度も証明しているだけに、今の渡邊が置かれた状況にはもどかしさを禁じ得ないのだ。

課題はオフェンス。好調の3ポイントで打破したい

チームの空気を変えるためにも、常にハッスルする渡邊を起用してほしいという声は現地記者からも聞こえてくる。ただし、渡邊にも課題がないわけではない。シュートの精度だ。シュートチャンスが少なく1本のミスで数字が大きく変動しやすいとはいえ、33.3%というFG成功率は物足りないと思われても仕方がない。出番が増えた1月は39.5%だったが、2月と3月はそれぞれ25.0%にまで落ち込んでいた。利他的な面が長所でもある一方、オフェンスでの物足りなさとなってしまっている。ここぞという場面では果敢にシュートを狙い、そして決めきる力が何より求められる。 そんななかでも、3ポイントは37.1%と高確率で沈めているのは好材料のひとつと言えるだろう。プレイタイムが短く試投数も限られるため、一投の重みが大きくなってしまうが、それを確実に決めることが出番増への近道だ。

渡邊のディフェンス力は誰もが認めるところ。あとはオフェンスで存在感を発揮できるかだ

八村を封じて流れを変えられるか

ウィザーズとの対戦は今季2度目。2月の前回対戦当時は平均15分程度出場するなど好調で、渡邊も八村との対戦を「すごく楽しみ」と語っていた。しかし、不運にも左足首を捻挫してしまい欠場。多くのファンの期待を自覚していたのだろう、後にツイッターへ「今日の試合を楽しみにしてくれてた方々ほんっっっっっとすいません」と投稿した。人格者の渡邊らしい行動だが、本人としては何より悔しかったに違いない。 先述の通りその後状況は変わった。ウィザーズでエース級の働きを見せる八村に対し、渡邊は出場機会を得られるか否かのラインにいる。今回の対戦では、2人が長時間同時出場するという状況は生まれにくいかもしれないが、何と言っても渡邊にはチーム随一のディフェンス力があるのだ。途中出場で好調の八村をマークするというミッションを託されても、何ら不思議ではない。 そこで八村を封じることができれば――渡邊にとって負傷欠場となった前回対戦のリベンジとなるのはもちろん、後半戦における大きなターニングポイントとなるはずだ。

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「今までやってきたことにすごい自信がある」八村塁の現在地【4月6日(火)午前8時:ウィザーズ対ラプターズ】

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