ブルックリン・ネッツは9月3日(日本時間4日)、スティーブ・ナッシュの新HC(ヘッドコーチ)就任を発表した。1976年から2010年にかけてダラス・マーベリックスやゴールデンステイト・ウォリアーズなどでHCを務め、最優秀監督に計3回輝いた名将ドン・ネルソンがナッシュについてコメントしている。 ネルソンはマーベリックスのHC兼ゼネラルマネージャーを務めていた1998年にトレードでナッシュを獲得し、同年のドラフト9位で獲得(指名はミルウォーキー・バックス)したダーク・ノビツキーとマイケル・フィンリーで、“マーベリックス版ビッグ3”を誕生させたことでも知られている。 1996年にNBAデビューを果たしたナッシュのキャリア序盤を支えた恩師とも言えるネルソンは、ナッシュのHC就任に何を思ったのか。『Mavs.com』のエディー・セフコ記者が、ハワイに住むネルソンのコメントを伝えている。 「コーチ就任に驚きはなかった。彼は選手時代からコーチの頭脳を持っていて、HCは彼がコート上でゲームをコントロールすることに全幅の信頼を寄せていた。選手時代、彼は得点もパスもできる選手だったし、(元ユタ・ジャズの伝説的ポイントガード)ジョン・ストックトンのようになりたいと思っていた。1試合平均10得点、12アシストを記録する選手になりたかったんだ。だが、私は彼なら平均25得点、10アシストを記録できると思っていた。彼には少しだけタフな愛情が必要だった。その経験が、今後の彼のキャリアを救うと思う」 また、ケビン・デュラントやカイリー・アービングといった大物スター選手が揃うネッツでナッシュが指揮を執ることについて、ネルソンはこのような考えを示している。 「彼は良いチームで指揮を執ることになった。良いチームは、しばしば良いコーチを生む。ネッツの現状についてはよく知らないが、デュラントがいることは知っている。再建中のチームに雇われた場合は、ただチームを強くすれば良いだけだし、それができなければクビになるだけだ。だから、ナッシュにはきっと大きな期待がかかるだろう。だが、彼は選手時代からコート上のコーチだった。試合のことをよく理解しているし、それ以外のことは仕事をしていくうちに学ぶだろう」 ネルソンは“新米HC”ナッシュの成功に太鼓判を押していた。